20日午前の日経平均株価は大幅続伸し、前日比637円84銭(2.37%)高の2万7599円52銭。東証株価指数(TOPIX)は37.08ポイント高の1939.87と、ともに大きく値上がりして午前の取引を終えた。
前日の米株式市場でNYダウが754ドル高と急反発した。7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での1%利上げの可能性は薄れたとの見方が強まったことが好感された。これを受け、東京株式市場も買い先行でスタート。日経平均株価の上昇幅は600円超となり一時2万7600円を超えた。
半導体関連など主力のハイテク株をはじめ、内需株の一角まで買いが広がった。日経平均は2万7000円の節目が足元で上値抵抗線となっていたが、この水準を上に抜けたことで、一段高を狙った短期筋の買いが入りやすかった。
日足チャートでは200日移動平均線が位置する27600円台まで一時戻した格好だ。上げ幅は軽く600円を超えており、非常に強い動きとも言える一方、27500円を回復したことで、水準的には戻り一服感が今まで以上に強まってくる。また、下向きの200日線手前まで上昇したところからも、ここからは一段と戻り待ちの売りが強く出てくることが意識される。この先は、今日から本格化していく日米主要企業の決算次第だろう。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3968億円、売買高は5億3287万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1701と、全体の約9割を占めた。値下がりは102、変わらずは35銘柄だった。
業種別株価指数は33業種すべて上昇し、精密機器、電気機器、サービス業、その他製品、機械、ガラス・土石製品などの上昇率が大きかった。
個別銘柄では、レーザーテックや東京エレクトロン、アドテスト、など半導体関連株が値を飛ばし、ソフトバンクグループ(SBG)やファーストリテイリングが買われた。ソニーグループや任天堂 が高い。日立パワーソリューションズと国内陸上風力発電設備の解体工事において解体特許技術の実施許諾契約を締結したベステラも急伸し、値上がり率上位にランクイン。ほか、北の達人、マネックスG、寿スピリッツどが上位に並んでいる。
半面、三菱重工業やセブン&アイ・ホールディングス、日ハム、スズキが下落した。レノバ、IHIやダブル・スコープが値を下げた。
