大幅反落、米金融引き締め加速を警戒

 
22日午前の日経平均株価は反落、前日比519円73銭(1.89%)安の2万7033円33銭で前場を終えた。一時下げ幅は600円を超し、2万7000円割れに下落する場面があった。
前日の米株式市場では、米長期金利の上昇などが警戒されNYダウは368ドル安と3日ぶりに反落した。この米株安が嫌気され、日経平均株価は軟調。前日までの3日間で750円強上昇していたことから利益確定売りが膨らんだ。
 
ただ、午前の中ごろからは下げ渋った。日銀が午前に指定した利回りで長期国債を無制限に買い入れる「指し値オペ(公開市場操作)」を通知した。日米金融政策の方向感の違いが意識され、円相場が対ドルで下げ幅を拡大。輸出採算の改善期待もあり、自動車株の一角の下値を支えた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落。午前の下落率は1.32%だった。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2330億円、売買高は4億9121万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1612と、全体の9割近くを占めた。値上がりは182、変わらずは43銘柄だった。
 


業種別株価指数(全33業種)では非鉄金属、鉱業、サービス業の下落が目立った。上昇は保険業、空運業の2業種だった。
 
業種別騰落率を見ると、非鉄金属や鉱業といった市況関連株が下落率上位で、これは米株と同様の動きだ。原油先物相場が上昇するなど商品市況は大きく下落したわけではないが、ファンドの清算などに伴い関連銘柄に売りが出たのではないかといった見方があった。一方、空運株が逆行高となっているが、米市場ではユナイテッド航空ホールディングスが決算を受けて大きく買われた。
 
個別銘柄では、レーザーテックや東京エレクトロンなど半導体製造装置関連株が安く、ファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)や日本郵船が売られた。三菱UFJ、トヨタ自動車やソニーグループも下落した。
 
半面、前日に決算発表を行った日本電産が高く、東芝や塩野義製薬が値を上げた。三菱重工業や丸紅も上昇した。

 

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