18日午前の日経平均株価は大幅反発し、前日比577円81銭高の2万8402円64銭で前場を終えた。
前日のNYダウは小幅に下落したが引けにかけ下げ幅を縮小したこともあり、東京株式市場は値を上げてスタート。2万8000円割れの水準には値頃感も働き買い戻しが流入。一時、上昇幅は600円を超した。ハイテク株のほか景気敏感株が買われた。
投資家心理の一段の冷え込みは避けられたという見方から、先週以降大きく下落していた日本株の押し目買いにつながった。
目先の相場は底堅いとみた商品投資顧問(CTA)などが株価指数先物に買いを強めたことで上昇に拍車がかかった。台湾株の上昇も支えになった。
内閣府が寄り付き前に発表した2021年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は3四半期ぶりのマイナス成長となり、市場予想も下回った。ワクチン接種の広がりによって7~9月期以降の回復を期待する向きも増えるなかで、1~3月期の悪化を売り材料視する向きは限られた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに反発した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3518億円、売買高は6億2247万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1766と、全体の約8割を占めた。値下がりは358、変わらずは63銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、保険業、鉄鋼などが上昇。下落は電気・ガス業、パルプ・紙の2業種だった。
個別銘柄では、ソフトバンクグループやトヨタ自動車、ファーストリテイリングが高く、レーザーテックやKDDI、日本製鉄が値を上げた。ホンダ、トヨタ、JR東海や日本航空も上昇した。リクルートホールディングスが急伸した。
半面、日清粉G、コムシスHD、AGC、任天堂やNEC、楽天グループが値を下げた。
東証2部株価指数は前日比53.20ポイント高の7313.66ポイントと反発した。
出来高1億1129万株。値上がり銘柄数は280、値下がり銘柄数は118となった。
個別では、東洋刃物が一時ストップ高と値を飛ばした。北海道コカ・コーラボトリング、まんだらけ、岡本工作機械製作所、明星電気、ASTIなど8銘柄は年初来高値を更新。アライドテレシスホールディングス、天昇電気工業、ユニバンス、オーナンバ、ウインテストが買われた。
一方、オーミケンシ、ケー・エフ・シー、川本産業、櫻護謨、日本伸銅など15銘柄が年初来安値を更新。Abalance、キクカワエンタープライズ、ロックペイント、コメ兵ホールディングス、東京ソワールが売られた。
