外部要因にらみの展開か

23日の日経平均株価は大幅に3営業日続落し、3万999円(前週末比259円安)で引けた。前週末の米国株安や、日銀の金利再修正論が浮上とのニュースを背景に売り優勢となり、約2週間ぶりにフシ目となる3万1000円を割り込んだ。
3万1000円を割り込んだことは特段悲観する要素ではないが、印象は悪い。
米国株も今は流れがあまり良くないため、外部環境に好転が見られない場合には、10月4日の安値30487円を試しに行きそうでもある。早期に同線を回復しないと、調整が尾を引く公算もあるだろう。
 
マザーズ指数が3%を超える下落で年初来安値を更新と、気味の悪い下げとなっている。
この先は業績相場に突入するため新興グロースよりも大型株の方に分がありそうだが、弱すぎる指標があると、そのことが全体のセンチメントを悪化させる。昨年6月の安値607.33p(10/23終値は635.40p)に近付いており、これを下回る前に反転できるかに注目したい。
 
あす24日の日経平均株価の、中東情勢や米長期金利動向など外部要因にらみの展開に変わりはない。イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突が激化し、大規模な地上戦のリスクが高まっている。また、米長期金利は19日夕に5%台に乗せた後、高止まりしており、景気の先行き懸念は根強い。国内では、30-31日開催の日銀金融政策決定会合を前に「日銀で長短金利操作の再修正論が浮上してきた」(22日付の日本経済新聞)との報道が重しとして意識されており、状況次第で指数が揺れる可能性があるあろう。
 
 一方、ニデック<6594>が23日引け後に23年4-9月期(IFRS基準)の連結決算を発表し、これを皮切りに主要企業の決算発表が本格化する。同社の上期決算は、上方修正され、営業利益で1157億8200万円(前年同期比20.1%増)となった。ただ、市場コンセンサスの1162億程度に届かず、通期業績予想は据え置かれた。決算後の同社株の反応が注目され、周辺株にも影響を与えることも予想される。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(23日現在)
 
32753.35  ボリンジャー:+1σ(13週)
32703.00  ボリンジャー:+1σ(25日)
32577.96  均衡表雲上限(日足)
32519.03  均衡表雲下限(日足)
32298.96  75日移動平均線
32060.99  均衡表転換線(週足)
32060.99  均衡表基準線(日足)
32032.43  13週移動平均線
31975.53  25日移動平均線
31923.14  26週移動平均線
31753.67  均衡表転換線(日足)
31571.85  6日移動平均線
31352.35  均衡表基準線(週足)
31311.51  ボリンジャー:-1σ(13週)
31248.05  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
30999.55  ★日経平均株価23日終値
 
30843.36  ボリンジャー:-1σ(26週)
30590.59  ボリンジャー:-2σ(13週)
30526.88   新値三本足陰転値
30520.58  ボリンジャー:-2σ(25日)
30211.00  200日移動平均線
29869.67  ボリンジャー:-3σ(13週)
29793.11  ボリンジャー:-3σ(25日)
29763.58  ボリンジャー:-2σ(26週)
 
ローソク足は陰線を引いて高値と安値も先週末水準を下回り、株価上方で下降中の5日や25日の移動平均線と併せて、下落トレンド延長を示唆した。一目均衡表では遅行線の弱気シグナルが増大し、三役逆転下の弱気形状が顕著になった。転換線が上向きから下向きに転じたことから、下落圧力の強まりが警戒される。25日線とのマイナス乖離率は3.05%(先週末2.50%)と引き続き売られ過ぎゾーンの5%まで幅を残しており、潜在的な自律反発圧力はまだ弱いとみられる。
 

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