外部要因が注視されるだろう

16日の日経平均株価は3日ぶりに大幅反発し、2万7460円(前日比595円高)引けとなり、上げ幅は一時620円に達した。
15日にロシアはウクライナ国境付近での軍事演習が終了し、一部の部隊が所属基地に帰還し始めたと発表した。ロシアのプーチン大統領は同日、ドイツのショルツ首相と会談を行い、米欧との協議を継続する姿勢を示したこともあり、ウクライナを巡る地政学リスクへの警戒感が後退し、15日の欧米株式の大幅高とともに日本株も急上昇した。
 
あす17日の日経平均株価は、引き続き外部要因が注視されるだろう。
あすも先物主導で買い優勢の地合いが保たれる可能性はあるが、今晩の米国時間午後に公表されるFOMC議事録(1/25~1/26開催分)公表後の米国市場の反応がポイントとなる。 昨日はダウ平均、ナスダックともに反転上昇するかたちとなったが、ダウは200日線を上回っておらず、米主要指数全体の下げ止まりに対しても疑心暗鬼の状況だ。
金融引き締めに前向きなタカ派的な内容が示されれば、米金利・株価動向に影響を与える可能性があるだけに、こちらも見極め必要となる。
 
一方、ロシアとの対話を通じた妥協点を探ることになるが、バイデン米大統領は15日のテレビ演説でロシアによるウクライナ侵攻の「可能性は大いに残されている」と指摘した。また、「ロシア軍部隊が自国の基地に戻ったかどうかは確認していない」とも述べ、楽観視できない面がある。
市場では、「ウクライナ問題については、行き過ぎた懸念が薄れただけであり、根本的に解決してはいない」の声が聞かれ、なおリスク要因として意識される。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
 
28626.41  ボリンジャー:+2σ(25日)
28613.61  均衡表雲下限(日足)
28558.82  200日移動平均線
28429.60  75日移動平均線
28420.15  均衡表基準線(週足)
28378.98  均衡表雲上限(週足)
28059.83  13週移動平均線
28050.42  ボリンジャー:+1σ(25日)
27716.34  均衡表転換線(週足)
27712.19  ボリンジャー:-1σ(26週)
27696.08  新値三本足陽転値
27474.43  25日移動平均線
 
27460.40  ★日経平均株価16日終値
 
27435.77  ボリンジャー:-1σ(13週)
27429.42  均衡表基準線(日足)
27327.61  6日移動平均線
27302.81  均衡表転換線(日足)
26898.44  ボリンジャー:-1σ(25日)
26811.70  ボリンジャー:-2σ(13週)
26796.62  均衡表雲下限(週足)
26761.64  ボリンジャー:-2σ(26週)
26322.46  ボリンジャー:-2σ(25日)
26187.63  ボリンジャー:-3σ(13週)
 
ローソク足は上下ともにヒゲの短い陽線で終了。5日移動平均線が上向きに転換したほか、25日線を上回る場面もあり、下値不安の急速な後退と足元の上昇圧力の高まりを窺わせるチャート形状となった。今後は2月10日安値27575.07円を上端とするマド埋めが予想される。一方、直近高値を付けた2月10日は終値25日線超えとなったが、その後に株価が急落したばかり。一目均衡表で三役逆転状態が続いていることもあり、本日の25日線超えが再びダマシに終わるリスクにも留意が必要となろう。
 
 

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