【後場寄り付き概況】
2日後場寄り付きは売り買い交錯。日経平均株価は前日比20円ほど高い2万1700円台半ばで推移している。
手掛かり材料難に加え、1日に急伸した反動の利益確定売りも上値を重くしている。日経平均株価、東証株価指数(TOPIX)とも横ばい圏。
米中貿易交渉への進展期待を背景にした買いが引き続き入っている。半面、日経平均が約2カ月ぶりの高値圏で推移するなか利益確定売りも出て、後場入り直後に再び下げに転じる場面もあった。
前引け後の東証の立会外で、国内外の大口投資家が複数の銘柄をまとめて売買する「バスケット取引」は約319億円成立した。
12時45分現在の東証1部の売買代金は概算で9629億円、売買高は5億3301万株だった。
個別では、富士通や三菱商が上げ幅を広げた。京セラや伊藤忠が一段高。ダイキンやコマツの上昇も目立つ。川崎船、商船三井は買われ、SOMPOHD、東京海上は堅調。任天堂、日立、ソフトバンクGは値を上げている。
一方、開発中の抗がん剤の治験を中止したと後場に発表した大日本住友が急落。大東建や中部電、三井不が下げ幅を広げた。国際帝石が値を下げ、JXTG、コスモエネルギは売られている。関西ペ、昭和電工、信越化が軟調で、ソニー、太陽誘電、村田製はさえない。
前日の日経平均は米中首脳会談の結果を好感し、日足チャート上では窓を開けての急伸となった。2万1600円台に位置する200日移動平均線を5月7日以来、およそ2カ月ぶりに上回り、市場のムードの好転に期待する向きは多い。
会談前は手控えムードが強かっただけに、この上昇に乗り遅れた投資家は多いとみられ、下値では押し目買いが入りやすいだろう。ただ上値が重いところを見ると、やはり一段の株高には米国株のけん引が必要といったところだろうか。
