売り買いが交錯か

 
日経平均は大幅上昇。売る理由が少なかったため、直近高値に接近するくらいの動きはあるかとみていたが、難なく2万9000円を突破すると、終値で2万9300円台に乗せた。
米株高や米政権の追加経済対策早期成立への期待感からほぼ全面高の展開となった。
10-12月決算も全般的に良好で買い安心感が広がっている。指数が2万9000円を超えたことで売り方の踏みやヘッジの買いも膨らんだ模様。
市場にはまだ達成感や買い尽くし感はなく上値余地を残した株高といえるだろう。
 
■本日のポイント
〇日経平均は前週末比609円高と大幅続伸、景気敏感株などに買いが流入
〇5日のNYダウは92ドル高と上昇、米追加経済対策の成立への期待も
〇買い意欲強く日経平均株価は30年6ヵ月ぶりに2万9000円台を回復
〇JR東日本やANAHD、神戸製鋼所など鉄道、空運、鉄鋼株など上昇
〇村田製やSUMCO、イビデンなどハイテク株の一角は売り優勢で軟調
 
 
9日の日経平均株価は、先高期待が高まるなか、短期的な過熱感が浮上する可能性もあり、売り買いが交錯する場面も想定される。
指数は大きな動きが出てきたことで、一時的には波乱もあるかもしれないが、下げても2万9000円に近付けば買いが入るだろう。早々に2万9500円台に乗せてくるようなら、今週3万円に到達しても驚きはない。
日経平均やTOPIXの上値追いに期待するとともに、昨年来高値に近付いている東証2部指数やジャスダック平均が高値を更新してくるかという点にも注意を払っておきたい。
 
市場では「昨年の12月29日に、一気にフシ抜けとなった後、調整入りとなった。手がかり材料難のなか、今回も同様のパターンとなることもありそう」との見方があった。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
 
30739.53  ボリンジャー:+3σ(13週)
29962.86  ボリンジャー:+3σ(25日)
29896.22  ボリンジャー:+2σ(26週)
29661.25  ボリンジャー:+2σ(13週)
29404.59  ボリンジャー:+2σ(25日)
 
29388.50  ★日経平均株価8日終値
 
28846.33  ボリンジャー:+1σ(25日)
28601.56  6日移動平均線
28582.96  ボリンジャー:+1σ(13週)
28515.18  均衡表転換線(日足)
28288.06  25日移動平均線
28201.37  均衡表基準線(日足)
27881.11  均衡表転換線(週足)
27729.80  ボリンジャー:-1σ(25日)
27694.37  ボリンジャー:+1σ(26週)
27663.39   新値三本足陰転値
27504.67  13週移動平均線
27171.53  ボリンジャー:-2σ(25日)
26955.54  均衡表雲上限(日足)
26613.27  ボリンジャー:-3σ(25日)
26525.66  75日移動平均線
 
ローソク足は長い胴体に短い上下のヒゲを伴う陽の丸坊主に似た形状を描いて買い圧力の強さを窺わせた。新値3本足の陽転ライン28822.29円を寄り付きで上回った後は1月14日に付けた直近高値28979.53円や29000円など上値抵抗帯を次々と上抜いた。一目均衡表(日足)では基準線に加えて転換線も上向きで終了して上値追い継続を示唆。
 
25日線との上方乖離率は3.89%と過熱ラインの5%を下回っている一方、ボリンジャーバンド(25日ベース)で本日終値は+2σ直下の好位置にあり、上値拡張局面の継続が予想される。
 

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