【寄り付き概況】
8日の日経平均株価は続落して始まった。始値は前日比247円06銭安の2万4974円35銭。取引時間中に2万5000円を下回るのは2020年11月以来。日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。
ロシアのウクライナ攻撃が激しさを増すなか、前日の欧州株市場が全面安となったほか米国株市場ではハイテクセクターや金融株をはじめ幅広く売り込まれ、主要株価3指数が揃って3日続落となった。
ナスダック総合株価指数は3.6%あまりの急落となった。コモディティ価格の高騰がインフレ警戒感を一段と強めており、特に原油市況が一時1バレル=130ドル台まで暴騰したことが、リスクオフの流れを加速させている。東京株式市場でもこれを受けて日経平均は下値模索の動きが続いている。ただ、直近の急落で目先は突っ込み警戒感も働きやすく、売り一巡後は下げ渋る可能性もある。
世界的な景気悪化への警戒感から、景気動向に敏感な銘柄への売りが強い。自動車や鉄鋼、電気機器といった輸出関連株を中心に売りが目立っている。
ロシアとウクライナは7日、3回目の停戦交渉をベラルーシで実施したが、特に進展はみられなかった。両者の主張は依然として隔たりが大きく、停戦の見通しが立たない。戦闘が長期化する可能性が高まっており、投資家は運用リスクをとりにくい状況が続いている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落している。
個別では、IHIや三菱電が大幅安となっているほか、スズキや日産自が売られている。半面、日揮HDやアステラス、コナミHDが上昇している。
