堅調展開か

 
今週は、堅調展開となった。日経平均株価は週明け5日は3桁の上昇となったが、6日と7日は連日で下落するなど週前半は方向感に欠ける動きが続いた。
ただ、押したところでは3万6000円を割り込むと買いが入っており、下値の堅さは意識された。そのような中、個別では個別物色の活況が続き、6日には上方修正を発表したトヨタが大幅上昇。日本企業で初めて時価総額が50兆円を超えたことが話題となった。
 
こう着相場が続きそうな雰囲気も漂っていたが、木曜8日はソフトバンクGや大型半導体株が強く買われて700円を超える上昇。ソフトバンクGは9日も大幅高となり、同銘柄にけん引されて節目の3万7000円を超えてきた。
日経平均株価は週間では続伸し、約739円の上昇。週足では2週連続で陽線を形成した。
 
 
来週は、堅調展開か。
月曜が休場で立ち合いは4日。決算発表は終盤戦となるが、週明けには東京エレクトロンの決算を消化するほか、水曜14日にはソニーGが決算を発表予定。
国内主力企業の決算が概ね出そろった後も、15日には米国で半導体大手のアプライド・マテリアルズが決算予定であることから、来週も個別の物色は活況が続くと見込まれる。
 
米国では1月の消費者物価指数(CPI)ほか経済指標の発表が多く、結果を受けた米長期金利の動向には気を揉むことになると思われる。ただ、米金利が低下すればリスクオンの流れが加速する公算が大きく、金利が上昇すればバリュー株に資金が向かいやすい。日経平均は今週、直近高値を上回っており、今は買い手の方に勢いがある。弱材料に耐性を示すことで、水準を切り上げる流れが続くと予想する。
 
来週以降はプライムの売買代金の水準に注意を払っておきたい。今週は3営業日で5兆円を上回った。SQ週で決算発表も多かったため、今週がピークとなる可能性はある。
ただ、今年に入ってからの日経平均は大きな押し目を作ることなく上昇が続いており、ここにきて高値を更新してきた。高水準の売買代金が継続する、もしくはさらに厚みを増すということになるのであれば、グローバルの視点で日本株に対する見方が一段と良くなることが期待できる。
1989年バブル期最高値(3万8957円)に迫る株価水準、当時の予想PER60倍に比べ現在は16倍弱という低さなので、中身ある実力の3万7000円相場ということになるだろう。
 
一方で、上値での売りの強さを示す形だけに「さすがに、ここからは高値警戒感が出てくるだろう」との見方も少なくない。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)
 
38650.62  ボリンジャー:+3σ(13週)
38312.49  ボリンジャー:+3σ(25日)
38042.96  ボリンジャー:+3σ(26週)
37473.13  ボリンジャー:+2σ(25日)
37210.11  ボリンジャー:+2σ(13週)
 
36897.42  ★日経平均株価9日終値
 
36633.78  ボリンジャー:+1σ(25日)
36495.92  均衡表転換線(日足)
36425.58  6日移動平均線
36420.23  ボリンジャー:+2σ(26週)
35963.27   新値三本足陰転値
35794.42  25日移動平均線
35769.60  ボリンジャー:+1σ(13週)
34990.22  均衡表基準線(日足)
34955.06  ボリンジャー:-1σ(25日)
34901.15  均衡表転換線(週足)
34797.49  ボリンジャー:+1σ(26週)
34329.09  13週移動平均線
34115.70  ボリンジャー:-2σ(25日)
33887.47  均衡表基準線(週足)
33740.99  75日移動平均線
33276.34  ボリンジャー:-3σ(25日)
 
 
ローソク足は節目の3万7000円を超えて長い上ヒゲを出した後は値を消して小陰線で終了し、短期的な目標達成感を窺わせた。もっとも、25日移動平均線との上方乖離率は3.08%、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は104.90%と中立圏にとどまっている。25日線や13週線、52週線といった中長期線は上向きをキープしており、大勢強気の形状で今週の取引を終えた。
 

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