今週は、堅調となった。金曜が休場で立ち合いは4日。週明けの10月30日はダウ平均の大幅安を嫌気して大きく下げたが、31日は日銀の金融政策修正を事前の観測報道で織り込み、結果を確認して3桁の上昇。
11月に入って1日は日銀会合を無難に消化した安心感から米国株高と円安進行に強い反応を示し、700円を超える上昇となった。この日に節目の3万1000円や3万1500円などの節目を一気に超えてきたことで、下値不安が大きく後退。FOMCを通過して米国の長期金利が大きく低下したことから2日も大幅高となり、3万2000円を上回る場面もあった。
日経平均は週間では3週ぶりに反発し、約958円の上昇。週足では3週ぶりに陽線を形成した。
来週は堅調展開か。海外は目立った材料に乏しく、国内では決算発表が多い。リリースを手がかりに日々個別物色が盛り上がると見込まれる。任天堂、ソニーG、ソフトバンクGなどが中でも注目を集める。決算を消化するのは翌週となるが、金曜10日には東京エレクロトンの発表が予定されており、半導体株の売買も活況となりそうだ。日経平均は今週、日銀会合やFOMCを消化して大きく上昇した。その手前では値固めが進展しており、投資家のセンチメントは大きく改善したと思われる。商いの増加とリスク選好ムードの高まりが期待できる中、下げづらく上げやすい好循環が続くと予想する。
チャートの形の上では10月高値(3万2533円)を超えれば完全な底打ち確認となるのですが、とりあえず3万500円前後の安値から2度目の急反発となったことで、10月安値は当分下回ることのない印象的な底値になったと考える。
一方、日足チャートでは75日移動平均線(3万2157円)を、週足チャートでは26週移動平均線(3万2030円)を超えてくるとトレンド転換となるのですが、逆にその線辺りが目先の抵抗線にもなるので、来週は上値でちょっとした攻防(上げ下げ)が繰り広げられる。一段の金利の低下が見られなければ一気に上抜かず、いったん下押して値固めに移行するので、押し目買いにはかえって都合がいいかもしれない。
■上値・下値テクニカル・ポイント(2日現在)
32733.67 ボリンジャー:+1σ(13週)
32700.25 均衡表雲上限(日足)
32519.80 ボリンジャー:+2σ(25日)
32454.78 均衡表雲下限(日足)
32157.43 75日移動平均線
32060.99 均衡表転換線(週足)
32030.22 26週移動平均線
32013.14 13週移動平均線
31985.56 ボリンジャー:+1σ(25日)
31949.89 ★日経平均株価2日終値
31510.38 均衡表基準線(日足)
31451.31 25日移動平均線
31352.35 均衡表基準線(週足)
31312.71 均衡表転換線(日足)
31292.62 ボリンジャー:-1σ(13週)
31116.80 6日移動平均線
31102.34 ボリンジャー:-1σ(26週)
30917.06 ボリンジャー:-1σ(25日)
30572.10 ボリンジャー:-2σ(13週)
30526.88 新値三本足陰転値
30412.18 200日移動平均線
30382.82 ボリンジャー:-2σ(25日)
昨日突破したばかりの25日移動平均線(31451.31円)を上放れ、ローソク足は2日連続でマドを空けて上昇。節目の32000円超えまで上ヒゲを伸ばした後、小陰線で取引を終え、32000円付近での売り買い拮抗状態を窺わせた。一目均衡表では10月20日を直近ピークとして下降局面にあった転換線が上向きに転換。週足ローソク足では今週の大陽線が前週の陰線を覆う「陰の陽包み」を描いたこともあり、地合い改善の継続が期待される。
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