16日の日経平均が反発。終値は前日比220円高の3万3706円で2日ぶりに年初来高値を更新した。序盤は今国会での衆院解散がなくなり一時300円近く下げる場面があったが、米国株が主要3指数揃って年初来高値を更新したことで下値は3万3000円台をキープ。底堅さが確認できたことで買い戻しが入り、昼に発表された日銀の金融政策維持を好感して一気にプラス圏まで戻している。その後も終盤まで堅調に買い進まれ3万4000円台が完全に視野に入ってきた。
マザーズ指数が週間で7%を超える上昇となって年初来高値を更新するなど、新興銘柄にも強い動きが見られた。日経平均は週間では約1440円の大幅上昇となり、10週連続の上昇。週足でも10週連続で陽線を形成した。
東京株式市場は再び海外投資家の買いによる上昇が続いている。
東証が昨日発表した投資部門別の株式売買動向によると、海外投資家は現物と先物合わせて約1兆4100億円の買い越しとなり、買い越しは11週連続となった。デフレからの本格的な脱却など、日本がようやく正常化するとの見方から海外勢の買いは続くとの声が大半だ。また、東京株式市場は押し目待ちの押し目なしの状況が続いているだけに、海外投資家の動きをにらみながら、目先は振れ幅の大きい展開が続きそうだ。
来週は堅調展開か。日米の中央銀行イベントを今週消化して、来週は材料難となる。米国は月曜19日が休場。22日にパウエルFRB議長が上院で議会証言を予定しているが、6月のFOMCで最新のメッセージを受け取ったばかりでもあり、米国株のトレンドに大きな影響を与えるイベントにはなりづらい。米国ではS&P500やナスダックと比べて出遅れ感があったダウ平均が年初来高値を更新してきた。また、国内では5社のIPOが予定されており、大型株に上昇一服感が出てきたとしても新興銘柄の活況が期待できる。材料難であることは、売りを出す理由もないとポジティブに捉えられるだろう。押し目待ちの投資家や何かを買いたい投資家は多いと推測される中、上向きの基調が続くと予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
35344.26 ボリンジャー:+3σ(13週)
34837.06 ボリンジャー:+3σ(25日)
34249.87 ボリンジャー:+3σ(26週)
33734.08 ボリンジャー:+2σ(25日)
33706.08 ★日経平均株価16日終値
33476.32 ボリンジャー:+2σ(13週)
33068.64 6日移動平均線
32631.09 ボリンジャー:+1σ(25日)
32596.61 均衡表転換線(日足)
32506.78 新値三本足陰転値
32301.67 ボリンジャー:+2σ(26週)
31608.38 ボリンジャー:+1σ(13週)
31528.11 25日移動平均線
31457.14 均衡表基準線(日足)
31007.22 均衡表転換線(週足)
30425.13 ボリンジャー:-1σ(25日)
30353.48 ボリンジャー:+1σ(26週)
29740.44 13週移動平均線
29717.33 均衡表基準線(週足)
29322.14 ボリンジャー:-2σ(25日)
29260.35 75日移動平均線
28630.36 均衡表雲上限(日足)
28405.28 26週移動平均線
28219.16 ボリンジャー:-3σ(25日)
28048.53 200日移動平均線
週間では10週連続高。ローソク足は日足と週足はともに陽線を描き、週足は高値と安値も切り上がる「赤三兵」を示現して強い買い圧力を確認する形となった。25日移動平均線との乖離率は日経平均が6.91%、TOPIXが5.08%といずれも節目の5%を超えて過熱感を窺わせているが、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は110.61%と120%の要警戒ラインまで余裕を残しており、来週の上値追い継続が期待される。
