今週は堅調展開だった。
日経平均は前の週からの強い基調が続き、火曜18日まで8日続伸。18日には終値ベースで年初来高値を更新した。3月高値までの上昇を達成したこと、翌週から主力企業の決算が出始める日程であったことなどから、以降は手がけづらさも意識された。それでも大きく崩れることはなく、19日に9日ぶりに反落した後、20日は3桁下落スタートから切り返して反発。21日は下落で終えたものの、取引時間中の年初来高値を更新した。
日経平均は週間では約70円の上昇となり、週足では2週連続で陽線を形成した。
来週は、堅調展開か。
国内では決算発表がスタートし、米国でも決算発表が本格化する。決算銘柄の値動きが大きくなりやすく、指数が個別の影響を大きく受ける日も出てくるだろう。
米企業の決算に関しては時間外の動向にも注意を払う必要があり、慌ただしい週となるだろう。
23年3月期本決算の発表シーズンが迫る中で、新年度の業績見通しに各社の慎重姿勢が反映される可能性は高いだろう。こうしたガイダンスリスクについて、投資家はこれまで株主還元の拡充期待との綱引きを続けてきた。日経平均がボックス上限に接近してきたこともあり、そのバランスが崩れることも想定される。
相場の強弱が日替わりとなりやすい分、楽観・悲観のどちらに傾くこともなく、週を通しては水準が大きく変化しないと予想する。
来週は植田新総裁のもとで初の日銀会合が27~28日に開催される。
植田総裁下での日銀初会合では、黒田前総裁の異次元緩和策をひとまず据え置くだろうという見方が強いが、万一の事態をぬぐえないマーケット心理に付け込んだ、投機筋の突発的な仕掛けには注意する必要がある。
ただ、これが金曜の引け後になるため、来週の東京株式市場では消化できない。お手並み拝見で会見を前にしては売りが手控えられるとみる分、下値は堅いと考える。
■上値・下値テクニカル・ポイント(21日現在)
29625.89 ボリンジャー:+3σ(26週)
29361.79 ボリンジャー:+3σ(25日)
28995.20 ボリンジャー:+3σ(13週)
28902.80 ボリンジャー:+2σ(26週)
28878.88 ボリンジャー:+2σ(25日)
28584.95 ボリンジャー:+2σ(13週)
28582.63 6日移動平均線
28564.37 ★日経平均株価21日終値
28395.97 ボリンジャー:+1σ(25日)
28316.60 均衡表転換線(日足)
28179.70 ボリンジャー:+1σ(26週)
28174.69 ボリンジャー:+1σ(13週)
27913.06 25日移動平均線
27813.26 新値三本足陰転値
27764.44 13週移動平均線
27705.65 均衡表転換線(週足)
27705.65 均衡表基準線(日足)
27683.86 均衡表雲上限(日足)
27473.57 200日移動平均線
27466.87 75日移動平均線
27456.60 26週移動平均線
27430.15 ボリンジャー:-1σ(25日)
27354.19 ボリンジャー:-1σ(13週)
27321.34 均衡表雲上限(週足)
27256.18 均衡表雲下限(週足)
27220.13 均衡表基準線(週足)
ローソク足は3月9日の年初来高値を超えて上ヒゲを伸ばした後、小陰線を描いて上げ一服の形状。三役好転下の一目均衡表では転換線と基準線が上向きで引けて強気パターンをキープし、来週の上昇トレンド継続に期待をつなぐ形となった。一方、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は135.61%と直近ピークとなった19日の133.25%を超えて強い過熱感を窺わせており、調整リスクにも警戒したい。
