3日の日経平均株価は大幅反発し、3万3753円(前週末比564円高)引けとなり、6月16日に付けたバブル経済崩壊後の最高値を半月ぶりに更新した。
6月の最終週にチャートの節目を意識して下げ止まったかと思えば、7月の最初の営業日に年初来高値を更新した。ローソク足では陽線を形成して値上がり銘柄も非常に多く、幸先の良いスタートとなった。
前週末の米国株式市場で、インフレ懸念が和らぎ、主要株価指数が軒並み上昇。日銀が3日の取引開始前に発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)での景況感改善も支えとなった。
相場が勢いを取り戻し日経平均が年初来高値を半月ぶりに更新する強い展開となっている。
4日の日経平均株価は堅調地合い継続か。
高値水準にあっても、海外投資家による資金流入観測が強く、海外勢の継続買い期待が再び高まりつつあるだろう。
一方、今月は7日と10日に、日経平均やTOPIX(東証株価指数)をベンチマークとするETF(上場投資信託)が分配金支払い基準日を迎え、分配金捻出に伴う売りが警戒される。ただし、「それを見据えての買い」とされ、先行きの需給悪化よりも一段高期待が勝っているとの読みもあるだろう。
米国は火曜4日が独立記念日により休場で、本日3日も短縮取引となる。短縮でも値幅が大きく出れば日本株も動いた方向に振れることになると思われるが、今晩の米国株が小動きであった場合などは、4日、5日の東京株式市場は手がかり難となる。
直近では、6月19日の米国が休場であった際に、19日の日経平均が16日の米国株の下落に対して大きく下に反応した。日本株の水準が切り上がっている分、海外投資家の参戦が期待しづらい日は利益確定の動きが出やすくなるかもしれない。
5日線(3万3181円、3日時点)より上で推移できていれば、チャートの形状は悪化しない。4日や5日は大きく上がる必要はなく、下げたとしても落ち着いた値動きとなるかに注目しておきたい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(3日現在)
36770.26 ボリンジャー:+3σ(13週)
36083.14 ボリンジャー:+3σ(26週)
35171.66 ボリンジャー:+3σ(25日)
34857.21 ボリンジャー:+2σ(13週)
34335.35 ボリンジャー:+2σ(25日)
33798.47 ボリンジャー:+2σ(26週)
33753.33 ★日経平均株価3日終値
33499.03 ボリンジャー:+1σ(25日)
33101.27 6日移動平均線
33034.90 均衡表転換線(日足)
33018.65 新値三本足陰転値
32944.17 ボリンジャー:+1σ(13週)
32662.71 25日移動平均線
32279.44 均衡表基準線(日足)
31826.40 ボリンジャー:-1σ(25日)
31513.80 ボリンジャー:+1σ(26週)
31352.35 均衡表転換線(週足)
31031.12 13週移動平均線
30990.08 ボリンジャー:-2σ(25日)
30318.74 均衡表雲上限(日足)
30153.76 ボリンジャー:-3σ(25日)
30030.84 75日移動平均線
ローソク足はマドを空けて上昇2日目の5日移動平均線を上放れ、上下のヒゲがともに10円に満たない「陽の丸坊主」に似た形状で終了。パラボリックの陽転や一目均衡表の転換線の上向き転換とともに短期的な買い圧力の強まりを窺わせた。25日線との上方乖離率は3.34%と過熱ラインの5%まで余裕を残しているが、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は119.52%と中立圏上限の120%近くに上昇しており、大勢強気ながらここからは上値がやや重くなる可能性が意識される。
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