9日の日経平均株価は、前日比22円11銭安の2万7584円35銭と3日続落して取引を終えた。売り先行でスタート後、後場には下げ渋る動きをみせ、反発に転じる場面もみられるなど、2万7500円を上回り底堅く推移した。
トヨタの決算発表直後の反応は買いであったが、引けでは0.2%高と横ばい程度で、そこまで強い動きではなかった。それでも、後場の全体のセンチメントを良くするのには一役買った。結局今週は、もみ合いを上放れそうな場面と下放れしそうな場面の両方があったが、2万7500円から大きく動いていない。
10日の日経平均株価は、堅調な展開か。9日に底堅い展開だったことから、しっかりした動きが期待される。市場では「直近で米国株が大きく値を戻すなか、日本株は戻りが鈍かっただけに、底堅さにつながっているようだ」との声が聞かれた。
また、10日は決算発表のピークで600社超が発表を行う見込みで、「森(全体)よりも木(個別)」の動きが強まりそうだ。2月限株価指数先物・オプションのSQ(特別清算指数)値の算出日にもあたることから、市場の推定値が意識される場面もありそう。
あすは寄り前に1月の企業物価指数が発表される。また、日銀人事に関して何らかのニュースが出てくるかもしれない。今週6日には、政府が雨宮副総裁に次期総裁就任を打診したとの観測が流れたことを材料に、日経平均は上昇した。物価指標が著しく強かった場合や、総裁候補に雨宮氏以外の名前が出てきた場合には、国内金利、為替、金融株などに大きな動きが出てくる可能性はあり、注意したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)
29505.25 ボリンジャー:+3σ(13週)
28946.19 ボリンジャー:+2σ(26週)
28806.20 ボリンジャー:+3σ(25日)
28717.39 ボリンジャー:+2σ(13週)
28172.54 ボリンジャー:+2σ(25日)
28138.55 ボリンジャー:+1σ(26週)
27929.54 ボリンジャー:+1σ(13週)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27584.35 ★日経平均株価9日終値
27580.24 6日移動平均線
27561.72 均衡表転換線(日足)
27538.89 ボリンジャー:+1σ(25日)
27422.37 均衡表基準線(週足)
27395.01 新値三本足陰転値
27330.92 26週移動平均線
27276.31 75日移動平均線
27241.73 200日移動平均線
27161.88 均衡表雲下限(週足)
27141.68 13週移動平均線
27082.09 均衡表雲上限(日足)
26928.79 均衡表転換線(週足)
26905.23 25日移動平均線
26741.56 均衡表基準線(日足)
パラボリック陰転値を下回って寄り付き、終値の5日移動平均線割れで足元の下落圧力の強まりを示唆している。反面、ローソク足は上下ともにヒゲの短い中陽線を描いて一定の押し目買い需要を確認。5日線自体は25日線とともに上向きをキープし、TOPIXが25日線と75日線のゴールデンクロス(GC)を示現したこともあり、短期的な調整色が窺える中でも大勢では強気継続が予想される。
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