17日の日経平均株価は続伸。終値は前日比49円高の2万6806円だった。
新型コロナの感染拡大や米国の消費低迷などを受けて売りが先行したが、米国の金融緩和が長期化することへの安心感から下値に買いが入り小幅にプラス圏へ浮上。その後は売り買い材料の決め手に欠き上げ幅は限定されたが、2万7000円の大台を前に値保ちは良く、依然として需給が良好である様子が伝わってくる。マザーズ、ジャスダックなど新興市場も堅調だった。
買いが入っても2万6800円台までであった一方、下げても5日線(2万6727円、17日時点)は一定のサポートになった。
実際、FOMCも現状追認のような内容で、米国株のトレンドを変化させるような材料には乏しかった。あすは日銀金融政策決定会合の結果が公表される。15日の日本経済新聞では、企業の資金繰り支援を延長するとの観測が報じられている。追加金融緩和への期待はそこまで高まっていないため、こういった現状に配慮した話が出てくれば、ある程度安心材料にはなりそうだ。引け後には黒田総裁会見も控えており、全般的には下げづらい地合いになると予想する。ただし、ドル円動向には注意を要する。足元103円台前半まで円高が進んでいる。102円台に突入してくると、外需の買いづらさが意識されるだろう。
18日の日経平均株価は、堅調な動きが続きそうだ。
年初来高値近辺での強い地合いが続くなか、週末要因で調整する場面も想定されるが、市場では「年末に向け相場の基調は強いとみられ、年明けの上昇に備えて押し目は拾いたい」(中堅証券)との声が聞かれた。日銀の金融政策決定会合では、FOMCで従来の政策が維持されたことから、「主要政策に変更はなさそうで、新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペの期間延長が見込まれる」との見方があった。緩和策が継続される状況は変わらないとみられ、相場の下支えとして意識されそう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(17日現在)
29293.52 ボリンジャー:+3σ(13週)
28276.25 ボリンジャー:+3σ(26週)
27785.43 ボリンジャー:+3σ(25日)
27781.63 ボリンジャー:+2σ(13週)
27312.57 ボリンジャー:+2σ(25日)
26839.70 ボリンジャー:+1σ(25日)
26806.67 ★日経平均株価17日終値
26767.68 ボリンジャー:+2σ(26週)
26732.19 6日移動平均線
26610.67 均衡表転換線(日足)
26467.08 新値三本足陰転値
26366.84 25日移動平均線
26269.75 ボリンジャー:+1σ(13週)
26019.96 均衡表基準線(日足)
25893.97 ボリンジャー:-1σ(25日)
25421.11 ボリンジャー:-2σ(25日)
25259.11 ボリンジャー:+1σ(26週)
24948.24 ボリンジャー:-3σ(25日)
24921.36 均衡表転換線(週足)
24757.86 13週移動平均線
24465.30 75日移動平均線
ザラ場高値と安値は昨日の水準を下回ったが、終値が上向きに転じた5日線を上回ったほかローソク足は陽線を描き、短期的な買い圧力の増大を窺わせた。一方、RSI(14日ベース)は54.80%(昨日56.30%)と低下し、中立圏中央の50%ラインに近づいた。日足の一目均衡表の転換線が9日を起点に横ばいを続けており、明日も短期的な方向感の出にくい相場が予想される。
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