午後に入るとダウ平均は急速に伸び悩み、下げに転じた。このところ金利の変動が大きく、先行きが不透明になっていることから7日の10年債入札が低調な結果となり「米長期金利が上昇(債券価格は下落)し米株の売りにつながった」との見方があった。
10年債利回りは週初に1年2カ月ぶりに3.6%台後半に低下したが、過度な米景気懸念が後退していることもあって7日には一時3.97%に上昇した。投資家のリスク許容度が低いこともあって金利変動が嫌気された。米長期金利の上昇は株式の相対的な割高感につながる。
ダウ平均の構成銘柄では6日夕発表の四半期決算で1株利益が市場予想に届かなかったアムジェンや、7日発表の決算でテーマパーク事業が低調だったウォルト・ディズニーが売られた。ホーム・デポやインテルも安い。一方、アップルやセールスフォースが上昇した。メルクやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)なども買われた。
ナスダック総合株価指数は反落した。前日比171.049ポイント(1.04%)安の1万6195.806と5月上旬以来の安値で終えた。エヌビディアやテスラの下げが目立った。
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
34495 ( -575 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
FTSE100 8166.88(+140.19)
7日のFTSE100種総合株価指数は続伸し、前日比140.19ポイント(1.74%)高の8166.88で終えた。5日のアジア市場での株高に続き、欧州の主要株式相場が堅調に推移した。米国株相場も上昇して始まる流れのなかで、投資家の悲観が和らいだ。
原油先物相場の上昇を背景に英シェルなどエネルギー株が買われたほか、英ロイズ・バンキング・グループをはじめ銀行株が上昇した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 17615.15(+260.83)
7日のドイツ株価指数(DAX)は続伸し、前日比260.83ポイント(1.50%)高の1万7615.15で終えた。前日の米株高に続き、7日の日本などアジアの主要株式相場が上昇したのを受け、投資家心理が上向いた。
個別では、7日公表した2024年4〜6月期決算で、調整済みEBIT(利払い・税引き前損益)が市場予想を上回った自動車部品大手コンチネンタルが6.84%高と上昇率トップ。製薬大手バイエルが3.16%高、電力大手RWEが3.00%高と続いた。他方、減益決算を公表したコメルツ銀行(3.72%安)や24年1〜6月期の特殊要因を除くEBITが市場予想を下回った化粧品大手バイヤスドルフ(2.28%安)などが売られた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7266.01(+135.97)
フランスの株価指数CAC40は5営業日ぶりに反発し、前日比1.90%高で終えた。金融やエネルギー、消費関連など幅広い業種・銘柄に買いが広がった。
