【寄り付き概況】
6日の日経平均株価は反落して始まった。始値は前日比195円41銭安の2万9136円75銭。
ハイテク主力株を中心にリスク回避の売りが強く、日経平均は下値を試す展開を強いられている。前日の米国株市場では主要株指数が揃って下落し、ナスダック総合株価指数が500ポイントを超える急落をみせたことで、投資家の不安心理が高まった。5日に開示されたFOMCの議事要旨では、政策金利の引き上げや量的引き締めを想定よりも早める可能性について議論を行っていたことが判明し、これを受けて米10年債利回りが1.7%台に上昇、PERの高いグロース株に売り圧力が強まった。きょうの東京株式市場も終日軟調な展開が予想されるが、取引時間中は米株価指数先物の動向に振り回されやすく、不安定な地合いとなりそうだ。
主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3%超下げ、東京市場でも東エレクやアドテストといった値がさの半導体関連銘柄が下落し、指数を下押ししている。
国内では新型コロナウイルスの新規感染者数が再び増えている。5日には全国で2000人を超え、昨年9月以来の高水準となった。政府は緊急事態宣言に準じる「まん延防止等重点措置」を沖縄県に適用し、山口、広島の両県の追加も検討しているなどと伝わり、小売りや空運、鉄道株など内需関連銘柄の重荷となっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも反落している。
個別では、前日に21年12月の国内ユニクロの既存店売上高が前年同月比11.1%減だったと発表したファストリは下落し、連日で昨年来安値を更新。テルモやソニーG、エムスリーが売られ、ANAHDやJR東日本も下げている。一方、塩野義やキッコマン、トヨタは上昇している。
