反落し162円安、オミクロン型警戒

 
6日午前の日経平均株価は反落し、前週末比162円76銭安の2万7866円81銭で終えた。一時300円超下落した。
きょう前場は寄り付きこそ日経平均が高く始まったものの、買いは続かずすぐにマイナス圏に沈み下値を模索する展開となった。前週末の米国株市場でナスダック総合指数が大きく売り込まれたことで、投資家のリスク回避の姿勢が強まった。
新型コロナウイルスの変異株である「オミクロン型る。
 
前週末の米株式市場では主要3指数がそろって下落し、ナスダック総合株価指数は1.9%安だった。東京株式市場でもハイテク関連銘柄の一部が売られた。ソフトバンクグループ(SBG)は7.4%安となり、日経平均を約87円押し下げた。投資戦略を巡る先行きの不透明感も強く、朝方から売りが先行し、東京市場の投資家心理を悪化させたとの見方があった。
 
新型コロナのオミクロン型をめぐっては、感染者が確認された国・地域は広がっている。感染拡大や各国・地域の制限強化の動きなどを見極めたいという雰囲気もある。投資家は運用リスクを取りにくく、市場の予想変動率が高まっている。
 
一方、一部の主力銘柄には買いが入っている。「投資尺度の面から日本株の割高感は薄れており、下値を拾う投資家の買いが相場全体の底堅さにつながっている」との見方があった。朝方は高く始まっていた。
 
市場からは「朝高後に急落するなど荒っぽい動きだ。短期筋の先物売買に揺さぶられているとしか言いようがない。オミクロン型は大したことないとの詳細が判明すれば、相場も落ち着いてくるだろう」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は反落。東証株価指数(TOPIX)も反落し、0.48%安だった。
個別では値下がり銘柄数が全体に占める割合が5割にとどまっており、TOPIXの下げは9ポイント強となっている。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2694億円、売買高は5億4608万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は993にとどまった。値上がりは1071、変わらずは120だった。
 

 


業種別株価指数(33業種)は情報・通信業、サービス業、医薬品などが下落。上昇は鉱業、海運業、鉄鋼など。
 
個別では、売買代金トップのソフトバンクグループが大幅安に売られたほかレーザーテック、第一三共や中外薬が下落した。ソニーグループも軟調でSUMCO 、ZHD、ネクソンも安い。マネックスグループ、マネーフォワードなど仮想通貨関連株が急落、大真空、日本電波工業なども大きく売られた。
 
半面、川崎汽船が商いを伴い上昇、ファーストリテイリングもしっかり。デンカや日本製鉄も買いが優勢。内田洋行、日本CMKが急伸、井筒屋も値を飛ばした。
 
東証2部株価指数は前週末比12.34ポイント安の7362.88ポイントと反落した。
出来高は1億5984万株。値上がり銘柄数は177、値下がり銘柄数は217となった。
 
個別では、オーミケンシ、サイバーステップ、広栄化学、鶴弥、エルアイイーエイチなど9銘柄が年初来安値を更新。ビーイングホールディングス、松尾電機、いい生活、川本産業、光陽社が売られた。
 
一方、SDSホールディングスが一時ストップ高と値を飛ばした。三井住建道路、メタルアート、セコニック、ヨネックスは年初来高値を更新。ナガホリ、ジーエルサイエンス、レオクラン、TONE、マーチャント・バンカーズが買われた。

 

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