反落、一時600円安 緊急事態宣言に警戒

 
20日午前の日経平均株価は大幅に反落した。午前終値は前日比534円66銭安の2万9150円71銭だった。
前日の米株安に加え外国為替市場でドル安・円高が進行したことなどを背景に朝方から大きく売りが先行した。国内で新型コロナウイルスの感染者数が拡大傾向にあることも嫌気されている。大阪府をはじめ緊急事態宣言の要請を行う方針が伝わったことで、経済活動が制限され景気回復が遅れるとの思惑が売りを助長した。日経平均は500円を超える下げとなり、一時600円あまり下落し2万9000円トビ台まで水準を切り下げる場面があった。
 
大阪府がきょうにも緊急事態宣言の発令を政府に要請する見通し。東京都なども宣言の発令要請の検討に入ったと伝わる。
 
市場では「日本は他の先進国に比べてコロナワクチンの普及が遅れている。そのうえ緊急事態宣言の要請を検討するという状況で、海外投資家が日本株を売っているようだ」との見方があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続落した。TOPIXの前引けは前日比1.25%安だった。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1291億円、売買高は5億3503万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1583で、値上がりは503、変わらずは104銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は機械、パルプ・紙、電気機器などが下落。上昇は海運業、電気・ガス業。
 
個別では、ファーストリテイリングが大きく値を下げたほか、トヨタ自動車、三菱自、マツダも軟調。東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体製造装置関連が安い。ダイキン工業、ファナックなども売られた。ユーグレナが値下がり率トップに売り込まれ、グリムス、丸井グループ、NTNなども下落した。
半面、オリエンタルランドが反発、サイバーエージェントも買い優勢。タカキタ、イーグル工業が値を飛ばした。資生堂、イワキも高い。
 
東証2部株価指数は前日比0.98ポイント高の7516.22ポイントと反発した。
出来高1億0567万株。値上がり銘柄数は156、値下がり銘柄数は230となった。
 
個別ではビットワングループ、DNAチップ研究所、ジー・スリーホールディングス、ミズホメディー、マルゼンなど10銘柄が年初来高値を更新。インスペック、SANEI、パシフィックネット、太平製作所、バイク王&カンパニーは値上がり率上位に買われた。
 
一方、ストリーム、西川ゴム工業、相模ゴム工業、アトム、マックスバリュ東海など6銘柄が年初来安値を更新。リミックスポイント、ウイルコホールディングス、木村工機、JMACS、アルメタックスが売られた。
 

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