22日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比238円50銭安の4万9077円56銭だった。
きょう前場は日経平均株価が反落となった。高市新政権への期待からここ急速に水準を切り上げてきた反動が出た形となっている。もっとも日経平均は一時700円あまりの急落をみせる場面があったが、前場取引中盤を境に戻り足に転じている。
また、日経平均は反落しているものの、これは指数寄与度の大きい一部のAI・半導体関連主力株の株価が反映されたもので、個別株全体でみると値上がり銘柄数が全体の8割以上を占めるなど実質的にはリスクオンに傾いた地合いだった。自動車株や建設株などバリューセクターに物色の矛先が向いている。
日経平均は前日に5万円の節目まであと50円ほどに迫る場面があった。海外勢による先物の買い戻しで上昇を強めてきたが、きょうは持ち高整理の売りに押された。国内では21日夜に高市早苗内閣が発足し、いったん国内政局が節目を迎えたことから目先の出尽くし感が広がりやすかった。これまで相場上昇をけん引してきたソフトバンクグループ(SBG)などハイテク株への売りで日経平均は下げを強めた。
一方、ハイテク株と比べた相対的な出遅れ感が指摘されていたトヨタなどの割安株には買いが向かい、相場の下値を支えた。トヨタは約9カ月ぶりに年初来高値を更新した。業種別では建設株の上げが目立った。前日の米株式市場では好決算銘柄を中心に買いが入り、ダウ工業株30種平均が最高値を更新するなど日米を中心とした相場の先高期待も根強い。
