反発89円高、米株急伸と円安背景に買い戻し

23日午前の日経平均株価は反発した。午前の終値は89円33銭高い1万9473円17銭だった。
前日の米国株市場でNYダウが大幅続伸したことなどを受けで自律反発狙いの買いが優勢となった。
外国為替市場で1ドル=109円台後半と円安傾向に振れたことも主力株中心にポジティブに作用した。売り持ち高を増やしていた投資家が主力株を中心に買い戻した。上げ幅は一時177円まで広がった。
 
買い一巡後は伸び悩んだ。テクニカル分析上の上値抵抗水準とみられている26週移動平均(1万9582円)近辺で戻り待ちの売りが増えた。
「北朝鮮の金正恩委員長が弾道ミサイルに使う固体燃料エンジンや弾頭を増産するよう研究所に指示した」と伝わり、買いの勢いが鈍った面もあった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。業種別TOPIXでは「繊維製品」の上昇率が大きかった。
 
厚生労働省が23日発表した6月の毎月勤労統計調査(確報値、従業員5人以上)によると名目賃金にあたる現金給与総額は前年同月比0.4%増と速報段階の減少から一転してプラスとなった。市場の反応は限定的だった。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で8878億円。売買高は7億0508万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1250と全体の62%を占めた。値下がりは627、変わらずは144だった。
 
個別では、キーエンスが続伸し連日で年初来高値を更新した。8月の既存店売上高が好調だったニトリHDが買われた。トヨタやソフトバンクは上昇した。22日の米株式市場でボーイングが上昇したため、同社に製品を納入する東レが連想買いで上げた。銅先物価格が2014年11月以来の高値圏で推移しており、住友鉱は連日で年初来高値を更新した。
SMC、ニトリホールディングス、ファーストリテイリングなども堅調。ジーンズメイトがストップ高に買われ、TAC、愛眼、イソライト工業なども値を飛ばした。
 
一方、公募増資を発表したアインHDが売られた。長期金利の低下基調を懸念し、三菱UFJは下げた。安川電や資生堂が下落した。日本ペイントHDも安い。
ペッパーフードサービスも大きく利食われた。アインホールディングスが急落、新日本電工なども安い。
 
東証2部株価指数は前日比98.34ポイント高の6575.15ポイントと続伸。値上がり銘柄数は285、値下がり銘柄数は133となった。
「半導体メモリー事業の売却を巡り、協業先の米ウエスタンデジタル(WD)と月内決着に向けて協議に入った」と伝わった東芝が買われた。
個別では、図研エルミックがストップ高。フォーシーズホールディングス、セック、日本化学産業、田岡化学工業など17銘柄は年初来高値を更新。堀田丸正、リミックスポイント、ファステップスが買われた。
 
一方、日本製麻、戸上電機製作所、カーチスホールディングス、くろがね工作所が年初来安値を更新。フジマック、ツインバード工業、ランドコンピュータ、アルデプロ、ラクト・ジャパンが売られた。

株ちゃんofficial xはこちら!
目次