反発74円高、米株高受け上昇 その後は伸び悩む

 
30日午前の日経平均株価は反発し、前引けは前日比74円78銭(0.29%)高の2万6168円45銭だった。
 
朝高後に伸び悩む展開だった。前日のNYダウはハイテク株などが上昇したことを受け、345ドル高と反発した。これを受け、日経平均株価も値を上げてスタートし一時、前日比220円超の上昇となった。ただ、きょうは大納会ということもあり積極的な売買は見送られ、買い一巡後の上昇幅は縮小した。為替相場は1ドル=132円50銭前後へ円高が進行している。
 
前日の米株式市場では、米長期金利の上昇一服を好感してハイテク株が軒並み高となり、東京株式市場でも投資家心理の支えとなった。前日の日経平均が3カ月ぶりの安値を付けていたため、自律反発狙いの買いも入りやすかった。一方、東エレクなど半導体関連の一角は朝高後に下げに転じるなど、上値の重さも目立った。
 
東京株式市場があすから4日間の休場となるため、戻り待ちや手じまいの売り圧力は強かった。「世界景気の減速懸念が引き続き強いなか、過度な円安の修正によって日本企業の業績が切り下がることも意識され、積極的に買いにくい」と指摘していた。
 
景気動向と連動性の低い内需系グロース株などはすでに中長期目線で買い場が訪れていると考える。2023年、年明けは米国でISM製造業・サービス業景気指数や米連邦公開市場委員会(FOMC議事録)(12月開催分)、雇用統計など重要イベントが目白押しだ。スケジュール的にも目先は強気になりにくいだろうが、年末特有の節税対策の損出し売りなども一巡したこともあり、リオープン・インバウンド関連などの手堅いところと合わせて内需系グロース株などを一考してもよいだろう。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。午前終値は前日比5.19ポイント(0.27%)高の1900.46だった。
 

 


前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆147億円、売買高は4億907万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1328と、全体の7割超を占めた。値下がりは397、変わらずは109だった。
 
 
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、ガラス・土石製品、保険業、小売業などが上昇した。下落は食料品、鉱業など。
 
個別銘柄では、前日に今期業績予想を上方修正したアダストリアが年初来高値を更新。ファーストリテイリングやソフトバンクグループが堅調で。三菱UFJフィナンシャル・グループも値を上げた。トヨタ自動車や日本郵船が上昇した。川崎汽やエムスリー、オムロンが上昇。三菱自やJフロントが買われた。
 
半面、ネクソンやリクルート、キッコマンが下落。レーザーテックや東京エレクトロンが安く、三菱重工業やINPEXが軟調。エーザイやダイキン工業も値を下げた。日揮HDや東電HD、オリンパスが安かった。

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