19日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比561円24銭(1.58%)高の3万6027円41銭だった。
日経平均株価は大幅高。前日の米株式市場は、ハイテク株を中心に上昇した。特に、台湾積体電路製造(TSMC) <TSM> の決算が好感され、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3%超の上昇となった。
アップルやエヌビディアなどハイテク関連が買われた。これを受け、東京株式市場も半導体関連株が軒並み高となるなど、買い優勢の展開。日経平均株価の上昇幅は一時600円を超える場面もあり、3万6000円台に乗せた。
午前の中ごろにかけての買い一巡後は上値の重い展開が続いた。節目の3万6000円を上回る場面では、個人などの利益確定売りが出やすかった。年金勢による資産配分の調整(リバランス)に伴う売りも観測された。
後場の東京市場はアジア株市場と為替動向に注意となろう。相対的にTOPIXよりも日経平均が強い地合いのため、午後、外部環境の悪化をきっかけに225先物を中心に売りが入る可能性はある。本日の日経平均のけん引役である半導体株が上げ幅縮小という展開になれば、おのずと日経平均の上値は重くなる。上海総合指数、香港ハンセン指数の取引が再開する14時以降の時間帯は要注目だ。また、来週明けに日本銀行の金融政策決定会合が開催されることから、足元の円安基調に対するポジション調整が入る可能性もあることから、ドルの円高推移は警戒したい。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは21.86ポイント(0.88%)高の2513.95だった。JPXプライム150指数は反発した。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆4832億円、売買高は7億8985万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1083と全体の65%ほどを占めた。値下がりは506銘柄、横ばいは69銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は精密機器、金属製品、電気機器などが上昇した。下落は電気・ガス業、ゴム製品、水産・農林業など。
個別銘柄では、レーザーテックやアドバンテスト、東京エレクトロンが高く、ディスコやルネサスエレクトロニクスが値を上げた。自動車大手のトヨタ自動車が株式分割考慮後の上場来高値を付けた。ソニーグループも買われた。三井住友フィナンシャルグループやダイキン工業もしっかり。日経平均への寄与度が高いソフトバンクグループ(SBG)やファストリも高い。
半面、さくらインターネットが安く、川崎汽船や東京電力ホールディングス、三菱重工業が値を下げた。中外薬やサッポロHDも安い。
