反発 前週末の米ハイテク株高が支え

 

27日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前週末比112円85銭(0.29%)高の3万8758円96銭だった。
 
きょう前場は半導体主力株のほか、海運株や電力株などを中心に幅広く買い戻す動きが優勢となった。前週末の米国株市場で過度なインフレ懸念の後退からハイテク株などを中心に買い直されたことから、その流れを引き継ぐ格好になっている。
 
ただ、買い一巡後に日経平均は伸び悩む展開となっている。日本時間今晩の米国株市場がメモリアルデーに伴い休場となることで、海外投資家の買い意欲が細っており、ポジション調整の売りが顕在化した。3万8700円を下回る水準では買い注文が厚く、前引けにかけて締まる形となったが、個別株は値下がり銘柄数の方が値上がりより若干多くなっている。
 
ナスダック総合株価指数と主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が過去最高値を更新した。ミシガン大学が同日発表した5月の消費者態度指数の確報値が昨年11月以来の低水準だったほか、1年後の期待インフレ率は3.3%と、速報値(3.5%)から下方修正された。米国のインフレ圧力の根強さが後退したとの見方から、米半導体大手エヌビディアなど主力ハイテクが買われた。きょうの東京市場でも半導体関連の一角などに買いが入った。

ただ、市場では「決算発表が一巡し、日本固有の新たな材料に乏しいうえ、日銀による早期の金融政策の正常化観測を背景にした金利上昇や円高進行への警戒感から、足元では積極的に日本株を買う主体が不在となっている」との見方もあった。

 


為替は1ドル156円80銭前後と朝方比ではやや円高に振れているが、株式市場への影響は限定的。債券市場も小動き推移となっており、株式、為替、債券いずれの市場も米国市場休場を控え、参加者限定的の地合いとなっている。後場は前場以上に様子見ムードが強まり、商いは減少しそうだ。日経平均は前営業日比でプラス圏を維持していたが、買いが乏しいことから後場はマイナス圏に入る可能性もあるだろう。
 


 


東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは8.37ポイント(0.31%)高の2750.91だった。JPXプライム150指数も反発し、2.12ポイント(0.18%)高の1211.73で前場を終えた。

前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7559億円、売買高は6億9495万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は792。値下がりは801、横ばいは56だった。

業種別株価指数(33業種)は海運業、電気・ガス業、保険業、非鉄金属などが上昇。下落は精密機器、水産・農林業など。

個別ではディスコ が大商いで上値を伸ばしたほか、ソシオネクストも売買代金を伴い大幅高。ルネサスエレクトロニクス も活況高となった。アドテストやスクリン、日東電が高い。ファストリやソフトバンクグループ(SBG)、東京海上が上昇した。川崎汽や郵船、商船三井などの海運株も買われた。三井住友フィナンシャルグループ などメガバンクもしっかり。ミガロホールディングス  、インフォコム などが値を飛ばした。

 
半面、TOWA が利食われ、ソニーグループ も軟調。キーエンス  、HOYAも下値を探った。コーエーテクモホールディングス は急落、ストライク  も大幅安。コナミGやダイキンが下落した。
 
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