【寄り付き概況】
8日の日経平均株価は反発して始まった。始値は前日比208円48銭高の2万7097円05銭。
前日の米株式市場は、NYダウが87ドル高と3日ぶりに反発。金融引き締めに対する警戒感が台頭するなか、ディフェンシブ株などに買いが入った。米国株が上昇した流れを受け、東京株式市場も値を上げて始まった。
外国為替市場で円相場が1ドル=124円台前半まで下げているのも投資家心理の一定の支えになっているようだ。鉄鋼や機械など輸出関連株の一角に買いが入っている。
上値では利益確定売りも出ている。米連邦準備理事会(FRB)が量的引き締め(QT)を含めた金融引き締めを積極的に進めるとの警戒感が根強く、米国の景気減速懸念は相場の重荷となっている。買い一巡後は上げ幅を縮める場面がある。
ウクライナ情勢も状況の改善が見通せない。ロシアのラブロフ外相がウクライナの停戦合意案について拒否する考えを示したと7日に伝わっており、戦争が長期化するとの見方も増えている。
東証株価指数(TOPIX)は反発している。
寄り付き時点で業種別では33業種中、19業種が高く、値上がりは海運、電気機器、精密、化学、医薬品など。値下がり上位に輸送用機器、鉱業、保険、卸売など。
個別では、商船三井や川崎汽が買われている。ニコンやオリンパスも上昇。コマツやキーエンスも高い。半面、トヨタやマツダなど自動車株が安い。高島屋やセブン&アイも売られている。
