28日午前の日経平均株価は反発した。午前の終値は前日比37円73銭高の2万2533円72銭だった
前日の米ダウ工業株30種平均の堅調というプラス材料と、為替の円高・ドル安というマイナス材料の綱引きとなり、相場全体の方向感が定まらなかった。
日経平均株価の下げ幅は一時130円を超えた。
ただ、前場後半には自動車株などに押し目買いが入り、日経平均は値上がりに転じた。半導体株の下げ止まりや上海株式相場の落ち着きなどを手掛かりに、一部の機関投資家が断続的に買いを入れたとみられる。小売業や建設、電力など内需株の一角が高く、造船や保険、鉱業が安い。
市場からは「異常な強さだ。北朝鮮はきょう軍事的挑発には動かないとみられ、日銀のETF買い思惑や中国株の下値が限られたことで切り返してきた。基本的に上を買う投資家もいないが、下を売る投資家もいないようだ。ただ、この先NY株が下げるようだと現状の為替水準からみて売られるリスクが高まる」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)とJPX日経インデックス400も上昇した。
東証1部の出来高は7億5236万株、売買代金は1兆3221億円。騰落銘柄数は値上がり971銘柄、値下げがり943銘柄、変わらず116銘柄。
個別では、原発の再稼働の見通しがたち関西電が高い。証券会社の目標株価引き上げがあったダイキンが上昇した。石川製など防衛関連銘柄の上昇率が大きかった。安川電機がしっかり、花王、豊和工業、TAC、ビジネス・ブレークスルー、ニホンフラッシュなども値を飛ばした。
半面、東京エレクトロンが値を下げ、任天堂、キーエンスなども売りに押された。原油先物相場の下落で国際石開帝石も下げた。沢井製薬、愛眼が急落、トクヤマ、シー・ヴイ・エス・ベイエリアなども大きく下落した。
東レは急落している。子会社の東レハイブリッドコードで製品データを改ざんする不正があったとして、本日の午前中に社長が記者会見を開くと報じられている。現時点で詳細は不明であるものの、神戸鋼や三菱マテなどがデータ改ざん問題によって、信頼の低下により大きく株価が下落した経緯もあるため、いったん手仕舞う動きが先行しているようだ。
東証2部株価指数は前日比39.04ポイント安の6836.38ポイントと3日続落した。
値上がり銘柄数は178、値下がり銘柄数は251となった。
個別では、JEUGIAが年初来安値を更新。玉井商船、アヲハタ、中北製作所、タカショーが売られた。
一方、アサヒ衛陶、ネポンがストップ高。ダイナック、三光マーケティングフーズ、ハブ、アマテイ、エリアクエスト、日本抵抗器製作所、日本ピグメント、が買われた。
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