即日で埋められるか

29日の日経平均株価は大幅に3日続伸し、2万7883円(前日比365円高)で引けた。朝方は、3月期末権利取りの買いを支えに強含んで始まった後、下げに転じる場面もあったが、すかさず切り返した。円安・ドル高歩調も後押しした。午後は物色範囲を拡大し、一段高の展開となった。配当再投資に絡んだ先物買いが観測され、指数上昇につながった。市場では、「あすも同様の動きが続くかもしれないが、上値では戻り売りが警戒される」との声が聞かれた。

あす30日の日経平均株価は、3月期末配当落ち分(日経平均株価で250円強)を即日で埋められるかどうかが注目される。即日埋めとなれば、基調の強さを再確認することにもなる。配当や株主優待狙いの買いは29日で終了したが、一方で配当再投資に絡む先物買いが継続するとみられ、需給面での支えになる。欧米の金融不安は目先落ち着きをみせており、海外要因に変調がなければ、底堅さを示す可能性がある。
ただ、日経平均は直近の「マド」(10日安値2万8118円-週明け13日高値2万7906円)を目前にとらえ、戻りを試せるかがポイントになるだろう。
 
3月の権利付き最終日は後場の値動きが大きくなっている(2022年は高値引け、2021年は大幅高も後場急失速)ことについて触れたが、2023年も後場に大きな動きがあった。あすは海外要因がニュートラルであれば、配当落ち(255円程度)の分、水準が切り下がることとなる。きょうはかなり強かったが、今週末の31日が週末、月末、年度末でもあり、週明け辺りまでは指数の値動きが荒くなるかもしれない。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(29日現在)
 
28928.00  ボリンジャー:+3σ(25日)
28628.85  ボリンジャー:+2σ(26週)
28587.81  ボリンジャー:+2σ(13週)
28489.69  ボリンジャー:+2σ(25日)
28051.37  ボリンジャー:+1σ(25日)
27972.79  ボリンジャー:+1σ(26週)
27942.01  ボリンジャー:+1σ(13週)
 
27883.78  ★日経平均株価29日終値
 
27683.86  均衡表転換線(週足)
27683.86  均衡表基準線(日足)
27613.06  25日移動平均線
27525.06  6日移動平均線
27396.93  均衡表雲上限(週足)
27362.29  200日移動平均線
27321.34  均衡表雲下限(週足)
27316.74  26週移動平均線
27296.21  13週移動平均線
27265.32  均衡表転換線(日足)
27212.60  75日移動平均線
 
 
上向きの25日移動平均線を上回って取引を終え、ローソク足は大陽線で、ほぼ高値引けして強い買い圧力を窺わせた。一目均衡表では終値が基準線を突破。昨日反転したばかりの転換線が上昇角度を増すとともに遅行線は強気シグナルを増大し、買い手優位が強まる形となった。東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は117.18%と中立圏にとどまっているため、上値余地が期待できよう。
 

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