[概況]
16日の欧米為替市場は、米ドル円が上昇した。目新しい材料が出たわけではないが、米中合意を好感する動きが継続しているのかもしれない。値動きを見ると、動意が生まれたのはNY時間中盤辺りからで、水準をそれまでの109円台前半から109円台後半まで切り上げる動き。高値は109.685円で、終値も109.290円としっかりとした印象だ。
対照的に冴えない動きだったのが英ポンド円だ。英ポンド円は、高値146.80円まで上昇して以降は上値の重い展開で、度々146.00円を下抜ける場面が見られた。
こうした動きの背景には、発表された英国の経済指標の結果が挙げられる。具体的には英国の製造業PMIで、予想49.2のところ結果が47.4と英国の景気減速懸念を強める内容であった。さて、この後の英ポンド円の動きだが、ひとまず合意なき離脱を避けられたことへの安堵感から、上昇の方向を予想する。
ただし、昨日のように同国のファンダメンタルズ面の弱さが意識されるようであれば、その限りではないだろう。なお、本日は同国の10月失業率が発表される。
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