2日の日経平均株価は、前日比182円25銭安の2万7753円37銭と反落して取引を終了した。時間外取引で米株価指数先物が上昇したことを支えに下げ渋る動きをみせたものの、手がかり材料に欠け、弱含みで推移した。
ダウ平均は前日に大幅安となったとはいえ、史上最高値圏でやや陰りを見せた程度。それに対して日経平均は、これ以上下げると年初来安値が見えてくる状況だった。
東京証券取引所が引け後に発表した、11月第4週(22-26日)投資部門別売買状況(現物株)によると、海外投資家は金額ベースで2483億円の売り越しで、3週連続で売り越しとなった。
3日の東日経平均株価は、値動きの荒い状況が続きそう。
あす米国では、11月の雇用統計が発表される。今回の雇用統計の結果はどのようにも解釈できる。内容が良い場合、ファンダメンタルズが良好とすることもできるし、インフレ高進への警戒が高まるとすることもできる。悪い場合、景気悪化懸念が高まるとすることもできるし、長期金利が上がりづらくなるとすることもできる。今の米国株が上がりたがっているのか下がりたがっているのか、それが雇用統計である程度はっきりしてくるだろう。
市場では「下げ一巡感を思わせる指標もみられ、反転へのキッカケ待ちの状況にあるとみられる」との見方があった。ただ、手がかり材料に乏しく、週末要因もあるなか、米国のテーパリングの動向や財政問題、「オミクロン型」の流行懸念などから、積極的な売買は控えられそうで「先物を中心に、CTA(商品投資顧問業者)によるとみられる売買に左右される場面が想定される」(他の中堅証券)との声が聞かれた。
日経平均がきのうの安値(2万7594円、12/1)を下回らなかったことは安心材料。底割れすることなく下値を固められるかに注目したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(2日現在)
28875.30 均衡表基準線(週足)
28777.47 均衡表基準線(日足)
28751.62 新値三本足陽転値
28704.09 26週移動平均線
28700.25 均衡表転換線(日足)
28627.28 均衡表転換線(週足)
28589.58 均衡表雲上限(週足)
28569.83 ボリンジャー:-1σ(25日)
28419.49 ボリンジャー:-1σ(13週)
28340.93 6日移動平均線
27943.17 ボリンジャー:-2σ(25日)
27766.69 ボリンジャー:-1σ(26週)
27753.37 ★日経平均株価2日終値
27593.65 ボリンジャー:-2σ(13週)
27316.51 ボリンジャー:-3σ(25日)
26829.29 ボリンジャー:-2σ(26週)
26767.81 ボリンジャー:-3σ(13週)
高値と安値は昨日のレンジ内に収まり、ローソク足は陽線の胴体から短い下ヒゲと長い上ヒゲを出す「トンカチ」に似た形状で終了。先週からの急落後とあって、トレンド転換の兆候となる可能性が意識される。
しかし、本日高値は急角度で下降する5日線に届かず、終値の下げ幅は昨日の上昇分(113.86円)を超えた。25日移動平均線との下方乖離率は4.94%と5%ラインに達していないため、株価は短期的な底値到達を確信しにくい水準にあるといえよう。
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