東証グロース市場は、朝方は上昇する場面もあったが、米国の金利上昇が重しとなり、売りに押される展開となった。
新興企業銘柄は成長期待で買われる銘柄が相対的に多いため、金利上昇により割高さが意識されやすく、軟調な展開が続いている。高PER(株価収益率)銘柄の多い新興市場では買いを手控えるムードが次第に広がった。マザーズ指数はこの日の下落により、6月以降の上昇分を帳消しにする形になった。グロースCoreは反発。東証マザーズ指数の終値は前日比7.12ポイント(0.95%)安の741.49だった。5月29日以来、約2カ月半ぶりの安値を付けた。
ただ、売買代金上位を中心に好決算など材料に反応して大きく上昇する銘柄も見られた。「決算発表がほぼ終わり、プライム市場の動きが鈍ったことで、スタンダードやグロースに売買が少し移っている」といい、グロース市場全体の売買代金は前日に比べて増加した。値動きを求める個人投資家の動きは消えていないようだ。
グロース市場ではフリー、ウェルスナビ、スカイマークが下落した。一方、ジーエヌアイ、エニマインドが上昇した。
値上がり銘柄数202、値下がり銘柄数327と、値下がりが優勢だった。
個別では、シェアリングテクノロジー、ドラフト、jig.jp、Laboro.AI、JMCなど8銘柄がストップ高。KIYOラーニングは一時ストップ高と値を飛ばした。クリアル、ユナイテッド&コレクティブ、クラスターテクノロジー、ブロードエンタープライズ、HENNGEなど17銘柄は年初来高値を更新。和心、AmidAホールディングス、AnyMind Group、アジャイルメディア・ネットワーク、ジーエヌアイグループが買われた。
一方、オークファン、ヘッドウォータース、ベイシス、ハイブリッドテクノロジーズ、クリングルファーマなど18銘柄がストップ安。FRONTEO、ビートレンド、クラダシ、Atlas Technologiesは一時ストップ安と急落した。富士山マガジンサービス、アクセルマーク、メディカルネット、イルグルム、デジタルプラスなど91銘柄は年初来安値を更新。マイクロアド、アクシスコンサルティング、ブシロード、ココルポート、ギックスが売られた。
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