値下がり優勢、投資家心理の悪化

 
東証グロース市場は前日の米株安を受けて日経平均株価が下落するなか、新興株市場でも投資家心理の悪化を映した売りが優勢だった。一方、日銀は19日開いた金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決め、追加利上げを見送った。高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が多い新興株市場の割高感が薄れるとの見方も強まり、午後は下げ幅を縮小した。
東証グロース市場250指数は反落した。終値は前日比5.00ポイント(0.79%)安の630.85だった。グロースCoreも軟調。
グロース銘柄の6割が下落し、グロース250は終日マイナスで推移するなど新興企業市場は全体に軟調だった。ただ、「米連邦公開市場委員会(FOMC)も日銀の金融政策決定会合も気にしない、という短期の個人投資家は、引き続き活発だった」とされ、売買代金上位には上昇率が10%を超える銘柄がいくつも見られた。
グロース市場ではGENDAやフリー、タイミーが下落した。一方、トライアルやジーエヌアイが上昇した。
値上がり銘柄数193、値下がり銘柄数371と、値下がりが優勢だった。
 
19日に東証グロース市場に新規上場したdelyの終値は初値比31円(3.09%)高の1032円だった。9時21分に公開価格(1200円)を199円(16.58%)下回る1001円で初値をつけた。その後は初値を下回る場面が目立ったが、大引けにかけては強含んだ。
 
同じく19日に東証グロース市場に新規上場したSynsの終値は初値比101円(13.72%)安の635円だった。10時39分に公開価格(480円)を256円(53.33%)上回る736円で初値をつけた。その後は初値を下回る場面が多かった。
 
個別ではTrue Data、雨風太陽、リグア、ビジネスコーチがストップ高。リンカーズ、クラダシ、オンデックは一時ストップ高と値を飛ばした。デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、Rebase、リアルゲイト、日本スキー場開発、リベロなど7銘柄は年初来高値を更新。スリー・ディー・マトリックス、ジェイフロンティア、Terra Drone、STG、BlueMemeが買われた。
 
一方、JSH、Will Smart、学びエイド、PRISM BioLab、アミタホールディングスなど48銘柄が年初来安値を更新。Heartseed、ACSL、TORICO、フルッタフルッタ、Schooが売られた。
 
 
 

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