東証グロース市場は上値追いにつながる新たな材料がない中、手じまい売りなどに押される軟調な展開になった。
13日は春季労使交渉(春闘)の集中回答日で、高い賃上げ率を示す企業が相次いでおり、日銀が来週の金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除に動くとの観測が強まっている。金利上昇圧力が強まるなか、PER(株価収益率)が高く、赤字企業が多い新興株市場では株式の相対的な割高感を意識した売りが優勢だった。
ただ、グロース全体の売買代金は前日より増えた。全体には値下がり銘柄数が多かったが、代金上位では派手に上昇する銘柄も見られた。ボラティリティーを重視する短期の人など、まだ運用意欲の衰えない投資家がいることをうかがわせた。
東証グロース市場250指数は反落した。終値は前日比12.46ポイント(1.66%)安の739.11だった。
グロース市場ではフリーやカバー、GENDAが下落した一方、インテグラルやJTOWERは上昇した。
値上がり銘柄数126、値下がり銘柄数403と、値下がりが優勢だった。
個別では、地域新聞社、アールプランナー、アーキテクツ・スタジオ・ジャパン、ACSLがストップ高。メディア工房、Kudan、坪田ラボは一時ストップ高と値を飛ばした。テクノロジーズなど2銘柄は昨年来高値を更新。モイ、リベロ、ジェイフロンティア、ELEMENTS、ラバブルマーケティンググループが買われた。
一方、ジャパンM&Aソリューションがストップ安。CINC、ホープ、ブリッジコンサルティンググループは昨年来安値を更新。TWOSTONE&Sons、ベストワンドットコム、カイオム・バイオサイエンス、yutori、ブレインズテクノロジーが売られた。
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