値上がり優勢、主力銘柄が堅調

 
東証グロース市場は金融システム不安がいったん落ち着き、自社株買いへの思惑も広がって東京市場全体の地合いが上向く中、新興企業市場も買いが優勢となった。グロースCoreはさえない。東証マザーズ指数の終値は前日比1.99ポイント(0.27%)高い749.45だった。東証プライムの主力銘柄が堅調に推移し、新興株にも買いが波及した。もっとも、新興市場では新規株式公開(IPO)ラッシュによる需給悪化懸念が強く、主力銘柄の上値は相対的に重かった。マザーズ指数は下げる場面もあった。
 
引き続きグロース市場の売買代金上位には直近上場銘柄が並び、IPO人気は変わらなかった。ただ、上場直後の銘柄は指数算出の対象にならない上、「直近IPO銘柄に資金が向かうことで、他の新興企業銘柄の需給は緩みやすい」とされ、グロース市場銘柄の4割は下落した。
 
東証グロース市場では、最近上場したArentやカバーが買われた。マイクロ波も高い。一方、主力のフリーやM&A総研は下げた。
値上がり銘柄数286、値下がり銘柄数206と、値上がりが優勢だった。
 
きょうグロース市場に上場したココルポートは、午前に公募・売り出し価格(公開価格、3150円)を31%上回る4135円で初値を付けた。終値は制限値幅の上限(ストップ高水準)にあたる4835円だった。名証メイン市場に上場したエコムは、寄り付き直後に公開価格(1680円)を2.0%上回る1714円で初値を付けた。
 
グロース市場と福証Qボードに上場したフュージックは、グロース市場では買い気配のまま初日の取引を終えた。気配値を公開価格(2000円)の2.3倍にあたる4600円に切り上げた。
 
個別では、Arent、フィードフォースグループ、ココルポートがストップ高。ソフトフロントホールディングス、サンクゼール、クリアル、アズーム、アドバンスト・メディアなど12銘柄は昨年来高値を更新。くふうカンパニー、マイクロ波化学、イーディーピー、tripla、オープンワークが買われた。
 
 一方、日本ナレッジ、カバー、ビズメイツが昨年来安値を更新。シルバーエッグ・テクノロジー、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ポーターズ、note、ヘッドウォータースが売られた。
 

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