値の荒い展開が続きそうだ。

 
11日の日経平均は反落。終値は前日比451円安の1万9416円で、2018年12月26日以来、約1年3カ月ぶりの安値となった。前日の米国株は急伸したが、その材料となっていた米経済対策の内容が期待外れだったことから失望売りが広がってしまった。国内外で新型肺炎の感染拡大が止まらないことも改めて売られる要因となった。
 
明日12日の日経平均株価は、値の荒い展開が続きそうだ。
新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が根強いなか、日々のボラティリティ(相場変動性)は高く、安定さを欠いている。今週に入り、日経平均株価の日中値幅は9日に874円、10日には1078円に達した。きょう11日は582円に縮小したが、依然として変動幅は大きく外部要因次第で振れやすい状況にある。
 
3月10日のザラ場安値は1万8891円で、これを下回る前に反転できるかがあす以降の注目点となる。今の雰囲気だと、割り込んだ場合には短期的とはいえ、一気に下げが加速する展開も想定される。押し目買いは複数に分けて行うなど、リスク分散を意識した投資行動を心掛けたい。
 
ここは静観を決め込むか、短期リバウンドを狙った日計り商いで対処するかだが、今が3月中旬というカレンダーを生かし、発想を転換させて下落相場に挑むという作戦も選択肢としてある。経済環境を考慮すれば減配リスクは皆無ではないが、その懸念の少ない銘柄でなおかつ配当に厚い銘柄は、結果的に上値を指向しやすく局面に応じてキャピタルゲイン狙いに切り替えることも可能となる。
3月権利取り最終日までに、配当利回りを上回る形で値上がり益を確保した場合は「利食い千人力」で対応する手もある。
 
 
 
■テクニカル・ポイント(11日現在)
 
21705.56  ボリンジャー:-1σ(26週)
21698.33  均衡表雲上限(週足)
21516.92  ボリンジャー:-1σ(13週)
21503.86  均衡表転換線(週足)
21503.86  均衡表基準線(週足)
21443.57  均衡表基準線(日足)
21210.00  均衡表雲下限(週足)
21082.73  新値三本足陽転値
20928.41  ボリンジャー:-1σ(25日)
20555.88  ボリンジャー:-2σ(26週)
20360.15  6日移動平均線
20305.78  均衡表転換線(日足)
20076.43  ボリンジャー:-2σ(13週)
19502.32  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
19416.06  ★日経平均株価11日終値
 
19406.21  ボリンジャー:-3σ(26週)
18635.95  ボリンジャー:-3σ(13週)
18076.24  ボリンジャー:-3σ(25日)
 
ローソク足は上ヒゲを出した後、安値引けして「陰の丸坊主」に似た形状を示現し、売り圧力の強さを確認した。ザラ場高値は昨日高値を上回ったが、下降中の5日線に届かず、一目均衡表の転換線も下降を継続。
ボリンジャーバンドで終値が-2σ下に位置しており、下値拡張局面の継続が警戒される。
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次