値の荒い動きが続く可能性

 
 
24日の日経平均株価は大幅に4日続落。終値は前日比590円安の2万8405円で、2月4日以来の安値となった。
欧州の新型コロナ変異株拡大を警戒して売りが先行。前日の米国株も下げていたため短期筋の手じまい売りが広がった。欧州の景気不安から原油相場も下落。石油、海運、商社、鉄鋼、金融など最近人気だった景気敏感のバリュー株中心に値を下げている。
この日は東証2部、マザーズ、ジャスダックなど新興市場も下げて全体的なピークアウト感が強まってしまった。
 
 
明日25日の日経平均株価は、海外中心に新型コロナウイルス変異種の感染拡大懸念が根強いなか、ボラティリティ(価格変動率)が高まり、値の荒い動きが続く可能性がある。
 
ドイツは23日、新型コロナの変異ウイルスのまん延を受け、28日までとしていた現行のロックダウン(都市封鎖)期限を4月18日まで延長すると発表した。フランスやイタリアでも前週に一部地域で規制の強化を行っており、欧州主要地域での感染拡大による経済への影響の長期化が引き続き警戒される。
 
市場では、「買い材料がなく、来月のSQ(特別清算指数)算出日に向けて下げ基調になるのではないか」との見方も出ていた。
 
チャート上では、2月7日以来ほぼ7週間ぶりに2万8500円を割り込み、75日移動平均線(2万8394円)に急接近。同線を下回ると心理的なフシ目となる2万8000円が意識されてくるだろう。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(24日現在)
 
29514.30  25日移動平均線
29511.55  均衡表基準線(日足)
29432.03  均衡表転換線(日足)
29416.45  6日移動平均線
29346.18  均衡表雲上限(日足)
29172.16  均衡表転換線(週足)
29153.81  ボリンジャー:+1σ(26週)
28981.01  ボリンジャー:-1σ(25日)
28804.63  13週移動平均線
28520.80  均衡表雲下限(日足)
28447.72  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
28405.52  ★日経平均株価24日終値
 
28394.88  75日移動平均線
28035.50  ボリンジャー:-1σ(13週)
27914.43  ボリンジャー:-3σ(25日)
27266.38  ボリンジャー:-2σ(13週)
26912.35  26週移動平均線
26831.50  均衡表基準線(週足)
26497.25  ボリンジャー:-3σ(13週)
25256.93  200日移動平均線
 
5日線と25日線が短期デッドクロス(DC)を示現したほか、一目均衡表では終値が雲下限を踏み抜き、転換線が基準線を下回って三役逆転が完成し、形状は売り手優位に転じた。
 
ローソク足は胴体が長く上下のヒゲが短い大陰線で終了。4日連続陰線で、終値とザラ場安値が前日水準を下回る黒三兵(三羽ガラス)を昨日に続いて示現して短期的な下値拡張圧力の強まりを窺わせている。
 
パラボリックが売りサイン点灯を開始したこともあり、下値模索が続くリスクが警戒される。3月5日安値28305.57円を下回ると2月16日と3月18日の高値を2つの頂点とする上値切り下げ型のダブルトップが確定し、下落トレンド長期化の可能性が出てくる点に留意したい。
 
 
 

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