9日の日経平均株価は大幅続伸し、2万7579円(前日比295円高)引け。8日の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを受け、買い優勢で始まった。いったん伸び悩む場面もあったが、決算絡みの買いは根強く盛り返した。時間外取引で米株価指数先物が上昇し、アジア株高も支えとなり、大引け近くには上げ幅が一時340円を超えた。チャート上では、下向きの25日移動平均線(2万7691円)に近づき、目先の抵抗線として意識される。
あす10日の日経平均株価は、個別物色か。
決算発表ラッシュで個別株物色の色彩が強まるとみられるが、3連休を前にして、10日には米金融政策の判断材料として重視視される米1月CPI(消費者物価)の発表を控える。結果を見極めたいとの空気が広がる可能性があり、積極買いは限定されよう。
今晩の米国株が落ち着いた動きとなるようなら、明日はリスク回避の売りが抑制されることになるだろう。きょうの高値は2万7633円まであり、先週2日の戻り高値2万7564円は上回った。先週は週間では上昇しており、2週連続で上昇となれば、底打ちが強く意識される。先週の週末値である2万7439円(2/4)や、節目の2万7500円を上回って週を終えることができるかに注目したい。
市場では、「3月開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)を通過するまではリスクを念頭に置くべきだろう」との声が聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)
28774.77 均衡表雲上限(日足)
28641.08 26週移動平均線
28617.96 均衡表雲下限(日足)
28598.21 200日移動平均線
28511.18 75日移動平均線
28420.15 均衡表基準線(週足)
28400.84 ボリンジャー:+1σ(25日)
28392.20 均衡表雲上限(週足)
28226.70 13週移動平均線
27716.34 均衡表転換線(週足)
27716.34 均衡表基準線(日足)
27691.23 25日移動平均線
27660.63 ボリンジャー:-1σ(26週)
27579.87 ★日経平均株価9日終値
27478.24 ボリンジャー:-1σ(13週)
27388.03 6日移動平均線
26981.61 ボリンジャー:-1σ(25日)
26961.40 均衡表転換線(日足)
26729.79 ボリンジャー:-2σ(13週)
26680.17 ボリンジャー:-2σ(26週)
26654.66 均衡表雲下限(週足)
26272.00 ボリンジャー:-2σ(25日)
26170.30 新値三本足陰転値
25981.33 ボリンジャー:-3σ(13週)
25699.72 ボリンジャー:-3σ(26週)
ローソク足は小陽線で終了。25日移動平均線の58.13円下まで上ヒゲを伸ばして25日線(本日27691.23円)越えを射程に捉えた格好。
一目均衡表では、下降トレンドにあった転換線が上昇を開始して反騰圧力の強まりを窺わせた。TOPIXは本日大引けで25日線をクリアしており、日経平均は25日線抜け後に節目の28000円や1月19日高値と18日安値で形成するマド(27958.17-28129.66円)を埋める展開が期待される。反面、25日線自体は下降を継続し、一目均衡表では三役逆転下の弱気形状が続いているため、上値では引き続き一定の売り圧力も残りそうだ。
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