[概況]
サウジアラビアの石油施設がドローンによって攻撃を受ける。今週の外国為替市場は、週末伝わったこの衝撃的なニュースにより、基調が転換するか注目だ。
先週の動きをおさらいすると、米中の通商協議の進展期待や英国の合意なき離脱後退を背景にリスク選好姿勢が外国為替市場で活発となり、米ドル円は駆け足で水準を106円台から108円台へ回復させた。
ところが週が明けた16日の取引は上記の報道で地政学的なリスクが高まり、米ドル円が30銭ほど下に窓を開けるなど、先週までの上昇基調が一転した印象を受けるスタートである。この後の展開としては、やはり外国為替市場はリスク選好ムードが後退し、米ドル円の上値は重くなりそうだ。というのも、今回のサウジアラビアの石油施設攻撃を巡って、米国がイランの関与を指摘したことにより中東情勢が一層悪化する危険性があるからだ。
もっとも、今週はFOMCが控えており、それ次第では上昇の方向に大きく傾く可能性も十分考えられる。とりあえず、米ドル円は18日のFOMCまで、節目108.00円で上値が抑えられる展開を予想したい。
[提供:カネツFX証券株式会社]
