不安定な相場展開か

16日の日経平均株価は大幅に4日続落。
終値は前週末比429円安の1万7002円で、2016年11月9日以来、約3年4カ月ぶりの安値となった。
この日は日銀が急遽、金融政策会合を前倒しで行いETFの買い入れ増額(6兆円から12兆円へ)を決定したが、本質的な解決策ではないと受け止められ一時的な株高を呼んだだけに終わった。市場はかえって失望感から終盤に下げ幅を広げている。
 
前週末の米国市場はトランプ大統領の非常事態宣言を受けてダウ平均は大幅反発。2000ドル近い上げ幅で過去最高を記録した。この非常事態宣言で米政府の新型肺炎対策が本格的に始動するとの期待が広がった。ただ、米国内では感染拡大が加速しており株価は買われ過ぎとの指摘も。米国では経済へのダメージはこれからで、2万3000ドル台は格好の戻り売りの場となりそうだ。
 
 
明日17日の日経平均株価は、不安定な相場が続きそうだ。
トランプ米大統領は現地13日に新型コロナウイルスの感染拡大への取り組みを強化するために国家非常事態を宣言、最大500億ドル(約5兆4000億円)の連邦政府予算を検査や治療の拡充に充てると発表し、当日のNYダウは過去最大の上げ幅を記録した。
同15日にFRB(米連邦準備制度理事会)が緊急のFOMC(米連邦公開市場委員会)を開いて1.0%の大幅利下げに踏み切ったのにもかかわらず、その後の時間外取引で米株価指数先物が下落した。
 
一方、週明け16日には、日銀が18-19日開催予定の金融政策決定会合を正午からに前倒しすると発表し、午後2時過ぎに追加緩和を決定、ETF(上場投資信託)の買い入れ枠を上限12兆円に増額することなどを明らかにした。一時的な相場上昇につながったが、買い一巡後は一転して下げ幅を拡大する展開となり、米日ともに相場への影響は不発に終わった感は否めない。
今晩の米国株は米株先物の動向からは急落が見込まれる。東京株式市場ではこれを織り込んでいるとは言え、反転の材料にも乏しい状況。今週は4日立ち合いのため、週末の市場の空白を嫌気して、早々と手じまいムードが強まる展開も予想される。
新型コロナ感染拡大による世界景気の悪化懸念が極めて強いことの表れでもあり、投資家心理の揺れは当面尾を引く可能性が高いだろう。
 
 
 
■テクニカル・ポイント(16日現在)
 
20342.99  均衡表基準線(日足)
19898.75  ボリンジャー:-1σ(13週)
19639.13  ボリンジャー:-1σ(25日)
19416.06  新値三本足陽転値
19045.24  均衡表転換線(日足)
18995.20  ボリンジャー:-2σ(26週)
18662.44  6日移動平均線
17615.18  ボリンジャー:-2σ(25日)
17516.99  ボリンジャー:-2σ(13週)
17200.99  ボリンジャー:-3σ(26週)
 
17002.04  ★日経平均株価16日終値
 
15591.22  ボリンジャー:-3σ(25日)
15135.23  ボリンジャー:-3σ(13週)
 
 

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