10日の日経平均株価は、前日比78円35銭安の3万2568円11銭と反落して取引を終えた。朝方は、米国株安を背景に400円近く下落する場面がみられたが、きのう9日の安値(3万2193円)を割り込まなかったことで、地合いの強さを確認する格好となり、時間の経過とともに下げ渋った。
今週は堅調となった。東京株式市場が三連休の間に米国の長期金利が低下して米国株にも強い動きが見られたことから、日経平均は週初の6日に700円を超える大幅上昇。翌7日は米金利上昇を嫌気して400円を超える下落となり、8日は、米金利は低下したものの金融株を中心にバリュー株が売り込まれたことで連日、3桁の下落となった。
しかし、9日は米金利低下を素直に好感して400円を超える上昇。10日は米金利上昇を受けて下落したものの、序盤に大きく下げたところからは切り返し、週間では大幅高となった。日経平均は週間では続伸し、約618円の上昇。週足では2週連続で陽線を形成し
週明け13日の日経平均株価は、不安定な相場展開か。
決算発表は来週も金融の主力どころが残ってはいるが、火曜まででほぼ終了し、水曜からは材料難となる。
今週は米国の長期金利に翻弄されたが、来週も14日に米10月消費者物価指数(CPI)の発表があり、米金利にらみの状況が続くだろう。
今週の東京株式市場では米金利低下を受けて金融株が大きく崩れる場面があった。米金利が低下すればリスクオンといった簡単な構図にはならなそう。直近ではパウエルFRB議長からタカ派色の強い発言が出てきており、米金利が下がりづらくなる展開も想定される。また、米国では金曜17日に米連邦政府つなぎ予算の期限を迎える。市場は米政府閉鎖のリスクと再び対峙することになる。米国発のニュースに一喜一憂が続き、方向感が定まらないと予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(10日現在)
33687.03 ボリンジャー:+2σ(26週)
33571.39 ボリンジャー:+3σ(25日)
33471.59 ボリンジャー:+2σ(13週)
32932.78 ボリンジャー:+2σ(25日)
32919.78 ボリンジャー:+1σ(26週)
32746.00 ボリンジャー:+1σ(13週)
32568.11 ★日経平均株価10日終値
32385.21 6日移動平均線
32294.18 ボリンジャー:+1σ(25日)
32152.52 26週移動平均線
32150.44 75日移動平均線
32060.99 均衡表雲上限(日足)
32060.99 均衡表転換線(週足)
32020.41 13週移動平均線
31832.97 均衡表雲下限(日足)
31655.57 25日移動平均線
31652.42 均衡表転換線(日足)
31627.11 均衡表基準線(日足)
31624.43 均衡表基準線(週足)
ローソク足は長い下ヒゲを回収して陽線を描き、下値を固める形となった。週足でも陽線を示現し、上向きに転じた13週線を週末終値が4週ぶりに突破して上昇トレンド継続を示唆している。一目均衡表では終値が雲上方にとどまって三役好転の強気形状をキープ。ただ、来週は応当日株価の急伸局面を迎えるため、三役好転が一旦崩れて短期的な調整色が強まる場面もありそうだ。
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