5日の日経平均株価は4日ぶりに大幅反落し、2万7813円(前日比474円安)で引けた。現地4日の米国株式市場で、低調な雇用関連指標を受け、景気減速への懸念から、主要3指数が下落。円高・ドル安も重しとなった。先物売りを交えて下げ幅を拡大し、後場終盤には一時500円近い下落となった。
国内金融機関の「益出し」、簡単に言ってしまえば機関投資家の利食いが出たという説明も聞かれたが、その手の“後付け講釈”はおそらく、きょうの相場の実態とは距離がある。値下がり銘柄数が96%という文字通りの全面安商状であり、軽い調整を入れたという感じではない。
あす6日の東京株式市場は、不安定な相場展開か。
米現地5日には、3月ADP(オートマティック・データ・プロセッシング)雇用統計、3月ISM(全米供給管理協会)非製造業景況指数など重要経済指標の発表が予定され、米国株式がどう反応するかが注目される。直近では弱い経済指標が目立ち、景気減速を意識させるような内容が続けば、調整足が続く可能性があるだろう。
日経平均の安値は2万7788円で、きっちり25日線(2万7741円、5日時点、以下同じ)近辺で売りは止まった。ここで反転できれば、ほどよく短期的な過熱感が削がれることになる。下には13週線(2万7449円)や26週線(2万7349円)などサポートになりそうな水準が多く、きょうの下げで大きなトレンドが変わったような雰囲気はない。ただ、25日線を明確に割り込んだ場合には、楽観ムードが後退してしばらくは上値が重くなる可能性が高い。今晩の米国株次第ということにはなるが、あすは4月相場の前半戦を占う意味で重要な1日となるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(5日現在)
29081.13 ボリンジャー:+3σ(13週)
28683.93 ボリンジャー:+2σ(26週)
28641.38 ボリンジャー:+2σ(25日)
28537.36 ボリンジャー:+2σ(13週)
28287.42 新値三本足陽転値
28191.48 ボリンジャー:+1σ(25日)
28016.77 ボリンジャー:+1σ(26週)
27999.50 6日移動平均線
27993.60 ボリンジャー:+1σ(13週)
27813.26 ★日経平均株価5日終値
27772.43 均衡表転換線(日足)
27741.57 25日移動平均線
27683.86 均衡表転換線(週足)
27683.86 均衡表基準線(日足)
27449.84 13週移動平均線
27396.93 均衡表雲上限(週足)
27366.68 200日移動平均線
27349.62 26週移動平均線
27345.93 均衡表雲上限(日足)
27321.34 均衡表雲下限(週足)
27291.67 ボリンジャー:-1σ(25日)
27221.73 75日移動平均線
27198.34 均衡表基準線(週足)
ローソク足はマド空けを伴う大陰線でほぼ安値引けとなり、下向きに転じた5日移動平均線割れで大引けを迎えた。日経平均は上向きをキープする25日線を下回る場面がなく、一目均衡表では三役好転を維持したが、TOPIXは下向き転換した25日線割れで終了しており、調整圧力の強まりが警戒される。
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