22日の日経平均株価が7日続伸。終値は前日比111円高の2万7914円で先月9日以来の高値となった。朝方は前日まで6連騰もした反動から100円ほど安くなる場面があったが、目先筋の手じまい売りは続かず、9時半頃にはプラス圏へ浮上するなど、この水準でも需給は非常に安定している。欧州の11年ぶり利上げや国内の新型コロナ新規感染者数最高更新といったネガティブな材料はあるが、今の市場は過度なインフレ懸念の後退の方が勝っているようである。
今週は大幅高となった。
7月FOMCでは1%の利上げはないとの見方が強まった。加えて、安心感のある企業決算が多く出てきたことから、米国株の動きが良くなってきた。
日経平均株価はこれらを受けて三連休明けの19日に一時2万7000円台に乗せると、翌20日には700円を超える上昇。週末値では2万7900円台まで水準を切り上げた。米国ではネットフリックスやテスラなどグロース株の主力銘柄が決算を受けて大幅高となったことから、下げトレンド終了に対する期待が高まった。欧州ではECBが11年ぶりの利上げを決定し、利上げ幅も0.5%と大きなものとなった。
しかし、世界的に長期金利が低下したことから、グローバルでの株高基調が継続した。
日経平均は週間で4桁の上昇となり、22日まで7日続伸。この間、すべて3桁の上昇と力強い動きが続いた。
週間では約1126円の上昇となり、週足では陽線を形成した。
来週は不安定な相場展開か。
7月FOMC(7/26~27)では0.75%利上げの可能性が高まっているが、米国株、日本株とも今週、FOMCを前に騰勢を強めてきたことから、FOMC近辺ではいったん過熱感を冷やす売りが出てくる可能性がある。
国内では決算発表が本格化し、米国でもFOMCの近辺でアルファベット、メタ、アップルなど注目企業の決算が立て続けに出てくる。指数、個別ともに振れ幅が大きくなると思われる。ただ、これだけ注目材料が多いと、ある程度値幅が出ることは許容されるだろう。下げた場合でも悲観一辺倒には傾きづらいが、その一方で、翌週以降の決算も見極めないと一段高への期待は高まりづらい。決算プレイは盛り上がることになるだろうが、指数は方向感に欠ける動きが続くと予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(22日現在)
28965.92 ボリンジャー:+3σ(26週)
28706.04 ボリンジャー:+3σ(13週)
28420.15 均衡表雲上限(週足)
28277.59 ボリンジャー:+2σ(26週)
28246.90 ボリンジャー:+3σ(25日)
28085.99 ボリンジャー:+2σ(13週)
28068.25 均衡表雲下限(週足)
27914.66 ★日経平均株価22日終値
27697.39 ボリンジャー:+2σ(25日)
27589.26 ボリンジャー:+1σ(26週)
27588.38 200日移動平均線
27465.94 ボリンジャー:+1σ(13週)
27298.58 6日移動平均線
27197.32 均衡表雲上限(日足)
27147.88 ボリンジャー:+1σ(25日)
27115.27 均衡表転換線(日足)
27049.47 新値三本足陰転値
27038.93 均衡表雲下限(日足)
26954.99 均衡表転換線(週足)
26900.94 26週移動平均線
26850.06 75日移動平均線
本日高値は27952.25円と節目の28000円に肉薄した。200日移動平均線を上放れ、週足では52週線を突破。ローソク足は3本連続陽線を描き、高値と安値が連日で前日水準を上回る「赤三兵」を示現して強い上昇圧力を窺わせた。本日までの7連騰による上げ幅は終値ベースで1578.00円に拡大し、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は130.27%(昨日132.35%)と2日連続の130%台の過熱水準にあり、来週は反動安リスクに留意が必要となろう。
