7日の日経平均株価は大幅続落し、2万5221円(前週末比764円06銭安)引け。ウクライナ情勢の悪化が懸念され、4日の欧米株式が下落した流れを受け、リスク回避の売りが先行した。
NY原油先物の急騰とともに、時間外取引の米株価指数先物安も重しとなり、下げ幅は一時979円に達した。
一巡後は、日銀のETF(上場投資信託)買い期待を支えに下げ渋ったが、戻りは限定された。心理的なフシ目となる2万5000円を割り込まなかったが、このラインを維持できるかどうかが注目される。
あす8日の日経平均株価は、不安定な相場展開か。
ロシアがウクライナへの軍事進攻を続ける中、引き続きウクライナ情勢にらみの展開になるが、一方で欧米諸国の経済制裁により、景気減速懸念も強まっている。
ブリンケン米国務長官は6日、米国と欧州同盟国がロシアからの石油輸入禁止を検討していることを明らかにしたと伝わり、NY原油先物が急騰、一段のインフレ警戒とともに世界経済への悪影響が不安視される。原油動向次第ではさらなる調整は避けられないとみられる。
地政学リスクへの過度な警戒が後退するまでは、大半の銘柄の方向性が同じになりやすく、下だけでなく上にも値幅は出ると思われる。
とはいえ、きょうの終値(2万5221円)から1000円上げてようやく5日線(2万6204円、7日時点、以下同じ)に届くという水準で、25日線(2万6877円)はそこからさらに上になる。1日、2日大幅高となったとしても、それだけで底打ち感は出て来ない。むしろ戻りが鈍かった場合に、きょうレベルかそれ以上の下げがまた出てくる可能性を想定しておく必要があるだろう。
市場では、「ウクライナ問題の長期化が懸念され、原油高騰による景気悪化への警戒もあり、手が出しづらい状況だ」、「ウクライナ問題が片付かないと再び揺さぶられる懸念があり、見通しが立てられない」など先行き不透明感が強い。
■上値・下値テクニカル・ポイント(7日現在)
27541.89 均衡表雲下限(日足)
27454.15 13週移動平均線
27448.47 ボリンジャー:+1σ(25日)
27040.65 ボリンジャー:-1σ(26週)
26910.29 均衡表転換線(週足)
26877.55 25日移動平均線
26872.13 均衡表雲下限(週足)
26865.19 新値三本足陽転値
26443.48 均衡表基準線(日足)
26377.89 ボリンジャー:-1σ(13週)
26306.62 ボリンジャー:-1σ(25日)
26258.12 6日移動平均線
26009.76 均衡表転換線(日足)
25795.71 ボリンジャー:-2σ(26週)
25735.69 ボリンジャー:-2σ(25日)
25301.64 ボリンジャー:-2σ(13週)
25221.41 ★日経平均株価7日終値
25164.77 ボリンジャー:-3σ(25日)
24550.77 ボリンジャー:-3σ(26週)
24225.38 ボリンジャー:-3σ(13週)
ローソク足はマド空けを伴って4本連続陰線で終了。ザラ場安値も連日の前日水準割れで「黒三兵」を示現。売り圧力の強まりを窺わせた。
しかし、ボリンジャーバンド(25日ベース)では一時-3σを割って短期的な底値到達を示唆しているほか、25日移動平均線とのマイナス乖離率は6.16%と節目の5%を超え、RSI(14日ベース)は32.10%に低下しており、短期的な「売られ過ぎ」状態からのリバウンド機運も高まってきたとみられる。
