20日の日経平均株価は4日ぶりに大幅反落。終値は前日比584円安の2万9100円で、先月24日以来の安値となった。前日の米株安に加え、国内で新型コロナの感染拡大が止まらず、東京、大阪の緊急事態宣言の発令要請報道など、経済活動を抑制する動きが出ていることが短期筋の売りを急がせている。米国で半導体株指数(SOX)が急落していることや、1ドル=107円台に一時入った円高も影響したようだ。
このところは2万9500円~3万円レベルでのもみ合いが長く続いていたため、均衡が破られたことで、動いた方向に勢いがついた。
きょうの下げに関しては、大阪の緊急事態宣言発令が濃厚となったことが嫌気されたようではあるが、当件に関してはきのうの取引時間中にも話は出ており、これだけで大きく下げたというのは違和感もある。
短期的には指数の値動きは荒くなるとみておいた方が良い。
政治リスクも意識されたのだとすれば、週明け26日までは警戒ムードの強い地合いが続くかもしれない。
テクニカル的には、ほぼ75日線(2万9104円、20日時点、以下同じ)で下げ止まっており、あすそれなりに大きな反発が見られるかが注目される。週足では、13週線(2万9300円)を割り込んだ。戻りが鈍く、これより下が定着した場合には、目先で26週線(2万7896円)が控える2万8000円あたりまでの下落も想定しておく必要があるだろう。
あす21日の日経平均株価は、不安定な相場展開か。
新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、大阪府は20日夕方に緊急事態宣言の発出を政府に要請。東京都も早ければ今週中に発出要請を検討すると報じられており、経済への悪影響が懸念され、20日の主要株価指数は急落した。首都圏を中心に宣言発出要請の動きが広がれば、景気回復の遅れが意識され、投資家心理が一段と後退する可能性があるだろう。
一方、「大阪府に続き、東京都も宣言発出となれば、感染者減少をにらみ、いったんリバウンドするだろう」との声も聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(20日現在)
30322.90 ボリンジャー:+2σ(25日)
29917.92 ボリンジャー:+1σ(13週)
29914.67 ボリンジャー:+1σ(25日)
29735.50 ボリンジャー:+1σ(26週)
29580.74 6日移動平均線
29539.36 均衡表転換線(日足)
29506.44 25日移動平均線
29432.03 均衡表基準線(日足)
29396.79 均衡表転換線(週足)
29339.52 均衡表雲上限(日足)
29300.25 13週移動平均線
29104.08 75日移動平均線
29100.38 ★日経平均株価20日終値
29098.21 ボリンジャー:-1σ(25日)
28689.98 ボリンジャー:-2σ(25日)
28689.56 均衡表雲下限(日足)
28682.59 ボリンジャー:-1σ(13週)
28405.52 新値三本足陰転値
28281.75 ボリンジャー:-3σ(25日)
28064.92 ボリンジャー:-2σ(13週)
27896.97 26週移動平均線
27447.25 ボリンジャー:-3σ(13週)
26831.50 均衡表基準線(週足)
26058.44 ボリンジャー:-1σ(26週)
25920.91 200日移動平均線
ローソク足はマドを空けて陰線で終了。終値は下向きの25日線を下回り、25日線の上では5日線が下降して40.12円まで距離を詰め、短期デッドクロス(DC)形成を窺っている。パラボリックが売りサイン点灯を開始したこともあり、短期的な下落圧力の強まりが予想される。一目均衡表では終値が雲上限を下回り、下向きの転換線と弱気シグナルを増大した遅行線がともに調整局面入りを示唆している。
RSI(14日ベース)は48.51%(昨日55.47%)、東証1部の騰落レシオ(25日ベース)は94.57%(昨日104.31%)といずれも中立圏中央の50%、100%ラインを下回り、一旦レンジ下限を探りに行く展開が予想される。
目次
