不安定な相場展開か。

 
11日の日経平均株価は3営業日続落し、3万2467円(前週末比139円安)で引けた。朝方は、前週末の欧米株高を支えに一時140円近く上昇したが、買い一巡後は下げに転じた。日銀の植田和男総裁が物価上昇に確信が持てればマイナス金利解除も選択肢との認識を示したと報じられ、緩和修正観測から国内長期金利が上昇するとともに円高・ドル安に傾き、相場の重しとなった。後場入り後には下げ幅が200円を超える場面もあった。
金融株しか買えないような雰囲気が出てきてしまったことはネガティブ。
 
あす12日の日経平均株価は、不安定な相場展開か。
トレンドが上向きであっても、騰落レシオやサイコロジカルラインなどテクニカル指標が明らかに過熱している時には、いったん立ち止まる勇気も必要である。
来週の19-20日には日銀金融政策決定会合が予定されており、思惑的な動きが尾を引く可能性もあり、引き続き国内長期金利や為替動向には注視したい。
 
一方、13日発表の米8月CPI(消費者物価指数)を控え、「積極的には動きづらい」(中堅証券)との見方は多い。ただ、きょうの日経平均は心理的なフシ目となる3万2500円を割り込むとともに、75日移動平均線(3万2486円)を下回っており、テクニカル悪化の流れが続くかどうかも気になるところ。むろん、外部環境が落ち着けば、直近3連敗の反動で自律反発への期待もあるだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
 
33229.65  ボリンジャー:+2σ(25日)
32980.17  ボリンジャー:+1σ(26週)
32880.44  6日移動平均線
32858.02  ボリンジャー:+1σ(13週)
32811.51  均衡表転換線(日足)
32757.61  ボリンジャー:+1σ(25日)
32744.41  均衡表雲上限(日足)
32486.97  75日移動平均線
 
32467.76  ★日経平均株価11日終値
 
32410.80  13週移動平均線
32382.01  均衡表転換線(週足)
32298.85  均衡表基準線(日足)
32285.57  25日移動平均線
32165.52  均衡表雲下限(日足)
31963.58  ボリンジャー:-1σ(13週)
31813.54  ボリンジャー:-1σ(25日)
31516.36  ボリンジャー:-2σ(13週)
31341.50  ボリンジャー:-2σ(25日)
31075.62  26週移動平均線
31069.13  ボリンジャー:-3σ(13週)
30869.46  ボリンジャー:-3σ(25日)
30359.28  均衡表基準線(週足)
29568.38  200日移動平均線
 
ローソク足は3本連続陰線を描き、高値と安値も前日水準を連日下回る「黒三兵」を示現して強い下押し圧力を窺わせた。13週線が下向きに転じたこと加え、パラボリックが売りサイン点灯を開始しており、一段安リスクに警戒が必要と言えよう。
 

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