12日の日経平均が続落。終値は前日比167円安の2万2305円だった。
昨日の米国株急落を受けてリスクを回避する売りが膨らみ開始15分で700円近い下げを演じた。売り一巡後は個人投資家などの押し目買いで徐々に下げ幅を縮小。
日経平均は昨日に600円以上も下げていただけに、売り物は先行してある程度こなされていた感がある。ザラバで下値が200日移動平均線(2万1749円)近くに達したことで目先の底値は入った可能性がある。
今週は軟調展開となった。
米雇用統計がビックポジティブサプライズとなったことから、日経平均は週初から2万3000円台を回復。米国株にも強い動きが見られる中、中盤までは前週までの強い基調が継続した。
しかし、FOMCで先行きに対する厳しい見方が示されたことから、流れが一変。米国では経済活動再開期待で買われていた空運やレジャー株が売りに押され、為替市場ではドル安・円高基調が強まった。日経平均も11日の後場に大きく値を崩すと、翌12日には感染拡大リスクが意識されてダウ平均が4桁の下落となったことを嫌気して、一時2万2000円を割り込んだ。大きく押したところでは買いも入った。
週間では約558円の下落。週足では4週ぶりに陰線を形成した。
さて、来週は不安定な展開か。
日米株ともこれまで非常に強い動きが続いていたことから、ある程度の株価下落に関しては調整として許容されるだろう。
ここからの押し目では買いも入ると考える。ただ、さすがに11日のNYダウ平均の4桁下落は楽観ムードに水を差す。
これまでは弱材料には目をつぶって上昇が続いていたが、ここからは神経質な反応を示すことも多くなると考える。FOMCが株安の引き金を引いた格好となったため、15~16日の日銀会合は相場をかく乱する可能性がある。
米国では5月の小売売上高や鉱工業生産など注目指標も多く、これらに一喜一憂となりそうだ。ただ、今週の値動きが荒くなったことから、上げても下げても強気、弱気、どちらにも傾きづらく、方向感に欠ける地合いの中で落ち着きどころを探るような地合いが続くと予想する。
日経平均は下値に200日移動平均線(2万1749円)、25日移動平均線(2万1481円)があり、一時的に2万2000円台を割り込んでもここでサポートされるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(12日現在)
25894.34 ボリンジャー:+2σ(26週)
24911.27 ボリンジャー:+3σ(13週)
24805.89 ボリンジャー:+3σ(25日)
23697.78 ボリンジャー:+2σ(25日)
23642.41 ボリンジャー:+1σ(26週)
23266.26 ボリンジャー:+2σ(13週)
23178.10 新値三本足陽転値
22839.37 6日移動平均線
22687.72 均衡表雲上限(週足)
22589.68 ボリンジャー:+1σ(25日)
22486.39 均衡表転換線(日足)
22305.48 ★日経平均株価12日終値
21749.44 200日移動平均線
21621.26 ボリンジャー:+1σ(13週)
21519.85 均衡表雲下限(週足)
21509.37 均衡表基準線(日足)
21481.57 25日移動平均線
21390.49 26週移動平均線
21022.05 均衡表転換線(週足)
20373.46 ボリンジャー:-1σ(25日)
20237.07 均衡表基準線(週足)
20131.35 75日移動平均線
20082.38 均衡表雲上限(日足)
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