不安定さを残す相場展開か

10日の日経平均は3日ぶりに反発。終値は前日比168円高の1万9867円だった。
前日の米株暴落や円高など金融市場の大混乱を受けて序盤は800円を超える下げ幅を示現したが、売り一巡後は下げ幅を縮小し、終盤は米国が経済対策を検討との報道でプラス圏へと浮上している。
原油先物が目先的だが下げ止まりの動きを見せていることも買い戻しを誘った様子。
 
目先的には各国の財政政策への期待感が高まりやすく、急ピッチの下げに対する自律反発が意識されやすいだろう。
しかしながら、日中値幅が1000円を超える状況であり、依然としてボラティリティの大きいこともあり、積極的な資金流入は期待しづらいところである。新型コロナウイルスの感染拡大による影響も依然として見極めづらい状況であるため、いったんは自律反発といった見方にとどまりそうである。
 
明日11日の日経平均株価は、不安定さを残す相場展開か。
10日は世界的な株安に歯止めが掛かり、これまでの大幅下落の反動もあってリバウンド期待が出始めているものの、新型コロナウイルスの感染拡大という元凶は居座ったままであり、外部要因に変調を来せば調整再燃の可能性も否定できない。
新たな悪材料が出てこなければ、2万1000円辺りまではあっさり戻す可能性もあるとみる。一方、ここで2万円が壁になるようだと、ほどなくきのうまでの地合いに逆戻りし、再び下に勢いがつく可能性もあり注意したい。
 
折しも、週末にはメジャーSQ(特別清算指数)算出を控え、SQ週の中日となる水曜日は相場が荒れる傾向があり、思惑的な先物売買には注意が必要だろう。
 
 
■テクニカル・ポイント(10日現在)
 
21443.57  均衡表基準線(日足)
21210.00  均衡表雲下限(週足)
21199.28  ボリンジャー:-1σ(25日)
21142.96  新値三本足陽転値
20672.63  ボリンジャー:-2σ(26週)
20637.92  6日移動平均線
20582.02  均衡表転換線(日足)
20276.44  ボリンジャー:-2σ(13週)
19901.84  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
19867.12  ★日経平均株価10日終値
 
19572.65  ボリンジャー:-3σ(26週)
18918.61  ボリンジャー:-3σ(13週)
18604.39  ボリンジャー:-3σ(25日)
 
朝方1万9000円を下回った後は2万円近くまで上げ、1日の値幅は1078.58円と大きかった。ローソク足は長い下ヒゲを伴う陽線を引き、下値での買い需要復活を確認した格好。ただ、ザラ場高値は下降中の5日線を大幅に下回ったままで、一目均衡表は株価が雲下限を大幅に下回るなど大勢弱気の形状が続いている。
ボリンジャーバンド(25日ベース)の1σ分の値幅は1299.95円(昨日は1161.94円)と大きく、明日11日も日中の株価が上下どちらにも急変動する可能性に留意したい。
 
 
 

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