下値は堅いか

日経平均株価は5日ぶりに反落した。ただ、円高が進み、米国株高を好感できずに下げた割には、場中の値動きは落ち着いていた。来週前半の日本株は1月3日(水)まで休場。この時期に円高が進むと市場の空白に対する警戒が強まるかと思われたが、為替の影響を受けやすい自動車株の多くは常識的な下げにとどまり、プラスで終えた銘柄もあった。
 
東京株式市場が高値圏で伸び悩むのに対して、強調展開を続ける米国市場のなかでも高い関心を集めているのが「ラッセル2000」指数だ。中小型株で構成される同指数は、12月に入り約14%の上昇を演じている。NYダウやS&P500種指数の4%強の上昇を大きくアウトパフォームしている格好だ。米早期利下げと経済のソフトランディングの期待が高まるなか、出遅れていた中小型株への物色が高まっているようだ。
 
このラッセル2000の上昇は、日本の中小型株の見直しにつながらないのだろうか。日本と米国の中小型株市場には相違点も少なくなさそうだが、金利低下でグロース株物色が本格化すれば、中小型株に目を向ける動きは強まるかもしれない。
 
あすは大納会。日経平均はきょうの時点で先週末との比較では約370円上昇している。きょう下げ渋ったことから、仕掛け的な売りは出しづらい。
週間ではプラスが濃厚で、下値は堅いと考える。外部環境の追い風があれば年初来高値(3万3753円33銭、7/3)更新もあるかという位置にいることから、強く始まるようならそれを意識した動きとなるだろう。ただ、きょうの下落でそのハードルは上がっている。年初来高値に届きそうにないという状況になれば、早々に閑散ムードが強まり、静かに1日を終えることになりそうだ。
 
 
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(28日現在)
 
34721.86  ボリンジャー:+3σ(26週)
34398.54  ボリンジャー:+2σ(13週)
34218.81  ボリンジャー:+3σ(25日)
33960.78  ボリンジャー:+2σ(26週)
33869.92  ボリンジャー:+2σ(25日)
 
33539.62  ★日経平均株価28日終値
 
33521.03  ボリンジャー:+1σ(25日)
33457.31  ボリンジャー:+1σ(13週)
33348.38  6日移動平均線
33199.70  ボリンジャー:+1σ(26週)
33182.65  均衡表転換線(日足)
33172.14  25日移動平均線
33014.72  均衡表基準線(日足)
32823.26  ボリンジャー:-1σ(25日)
32623.36  均衡表雲上限(日足)
32516.08  13週移動平均線
32496.12  75日移動平均線
 
 
ローソク足は陽線を描き、上向きの5日移動平均線を下回ることなく推移。5日線下方を走る25日線の上向きキープや一目均衡表の三役好転継続と併せて短期上昇トレンド継続を示唆する形となった。本日までの週足では13週線が26週線を上回っており、このまま明日29日の大納会を迎えれば、13週・26週線のゴールデンクロス(GC)で本年の取引を終えることになり、2024年の強気相場継続に期待をつなぐ形状となっている。
 

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