週明けのNYダウは小幅に5日続伸。
主要3指数は揃って過去最高値を更新した。
サウジアラビアを中心とした中東情勢の緊迫から原油価格が約2年4カ月ぶりの水準まで上昇。
エネルギー関連セクターの上昇を好感した格好。
シェブロンとエクソンモービル2銘柄でNYダウを約18ドル押し上げた。
「中東情勢の緊迫が米株高を演出」という声も聞こえる。
月曜特有のM&A思惑も指数を押し上げたとの解釈。
メディア大手の21世紀フォックスが事業の大半をウォルト・ディズニーに売却する方向で協議。
この報道からディズニーが大幅に上昇した。
時価総額が100億円を超えたアップルやアマゾンも上昇。
3日の7~9月期決算の発表以降、目標価格の引き上げが相次いでいるアップルは3日続伸。
連日で上場来高値を更新した。
もっとも主要企業の四半期決算の発表一巡もあって上値は重い展開。
利益確定売りも散見され一時NYダウは一時マイナスに沈む場面もあった。
携帯電話サービス大手のスプリントとTモバイルUSの合併交渉は物別れ。
これが材料視されて通信株セクターは下落。
トランプ大統領は7日早朝にツイッターで、「巨額の軍事・エネルギーの注文がやってくる!」とつぶやいた。
軍事・防衛関連セクターは反応薄。もっともボーイングのNYダウ上昇寄与度は15.97ドル。
セールスフォースはグーグルとの戦略的業務提携をすると発表したことから時間外取引で上昇。
フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は52週高値を更新している。
先月27日に2.4768%まで上昇していた10年債利回りは低下基調継続(価格は上昇)。
2.312%まで低下した。
尻切れトンボのような展開の月曜。
「1998年以降の11月3連休明けは高い」のアノマリーはかろうじて成立した。
1996年高値22666円まであと22円と迫りながらも失速しながらも小幅高の3日続伸。
日経平均は一時100円超の下落場面もあった。
もっとも「2日で500円超上昇した後の3連休明けに下げなかったというのは相当強い」という声も聞こえる。
あるいは「ハラハラさせたけど、結局9円高。日経平均だけが強い、いつか見た風景と一緒」と市場関係者。
TOPIXはマイナス。
東証1部の値上がり銘柄39%、値下がり銘柄が56.8%と歪な指数の面目躍如で全般は調整含み。
それでも新高値は325銘柄。
NTTの9日続伸、ソニーの7日続伸など個別では頑張っているものもある。
気になるのは10年国債利回りの低下。
前日比0.03%低下し0.025%と1ヵ月半ぶりの低水準となった。
日銀国債買いオペを受けた需給の引き締まりとされるが日米同時の利回り低下は気にかかる。
グレートローテーション(債券→株式)の一休みなのだろうか。
25日線からのかい離はプラス5.5%(前日プラス5.9%)。
騰落レシオは118.36%と低下。
空売り比率は38.7%と40%割れ継続。
日経平均採用銘柄のPER15.20倍、EPSは1483.44円。
前週末の1475円からさらに増加したのは力強い指標だ。
冬時間入りで相場の終了が1時間遅くなったNY市場の終了は東京時間午前6時となった。
冬時間帯は大証夜間取引よりもシカゴ225先物終値が指標となるが、大証日中比20円安の22580円。
高値22655円、安値22430円とレンジは広かった。
米国債価格の上昇(利回り低下)によるドル円の113円台後半が邪魔をした格好だろう。
11月7日は下げの特異日。
今年の上昇リズムは16連騰前は4日だったから、まだ上げの権利はある。
ソフトバンクの株価動向がアノマリーを左右しそうな1日。
(兜町カタリスト櫻井)
