上昇基調を継続か

あす9日の日経平均株価は、上昇基調を継続か。
8日の日経平均株価は大幅に4営業日続伸し、2万8234円(前日比290円高)と高値で引けた。米長期金利の上昇一服を受けた7日の米国株高や、円安・ドル高を追い風に買い意欲が高まった。チャート上では、きのう上値抵抗線として意識されてきた200日移動平均線を超え、フシ目となる2万8000円を明確に突破したことで、テクニカル好転の流れが読み取れる。外部環境に変調がなければ、視野に入れた3月戻り高値(取引時間中で2万8338円)抜けが期待されるだろう。
 
相場上昇とともに信用需給が改善し、買い戻しを誘いやすい状況とも言えよう。
市場では、「売りが先行していた海外投資家が買い戻しに動けば、インパクトも大きくなってくる」との声が聞かれた。もっとも、連日の上昇で利益確定売りへの警戒感がくすぶっている点は変わらない。現地17日には重要視される米5月CPI(消費者物価指数)の発表を控えており、早めに様子見気分に傾くことも考えられる。
 
目先の焦点は3月25日の取引時間中の高値2万8338円81銭を上回ることができるがだが、3月後半に強含んだ局面は結構値動きが荒く、終値ベースでの3月高値は3月29日の2万8252円42銭となる。本日の終値は2万8234円29銭で、ここにはかなり近づいた。
10日の米5月CPI、もしくは14~15日のFOMC辺りで風向きが変わってドル安・円高に傾斜する可能性がある。それだけに、これらを確認するよりも前、すなわち今週のうちに、最低でも終値ベースの3月高値は超えておきたい。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
 
29929.02  ボリンジャー:+3σ(26週)
29061.25  ボリンジャー:+2σ(26週)
28835.67  ボリンジャー:+3σ(13週)
28825.03  均衡表雲上限(週足)
28737.75  ボリンジャー:+3σ(25日)
28578.72  均衡表雲下限(週足)
28291.04  ボリンジャー:+2σ(13週)
 
28234.29  ★日経平均株価8日終値
 
28193.48  ボリンジャー:+1σ(26週)
28133.82  ボリンジャー:+2σ(25日)
27940.82  200日移動平均線
27787.91  6日移動平均線
27761.57   新値三本足陰転値
27746.41  ボリンジャー:+1σ(13週)
27529.89  ボリンジャー:+1σ(25日)
27482.95  均衡表転換線(日足)
27325.71  26週移動平均線
27201.78  13週移動平均線
27034.95  均衡表基準線(週足)
27005.38  均衡表雲上限(日足)
26961.20  均衡表転換線(週足)
26961.20  均衡表基準線(日足)
26925.96  25日移動平均線
26840.21  75日移動平均線
 
 
ローソク足は上ヒゲのない「陽の丸坊主」を示現して強い買い気を窺わせた。終値は昨日上回った200日移動平均線から上放れ、節目の2万8000円を明確に上抜けてきた。
25日、75日の各線や一目均衡表の転換線と基準線がそろって上向いており、上昇トレンド継続が予想される。
反面、25日線との上方乖離率は4.86%と過熱ラインの5%に接近し、RSI(14日ベース)は「買われ過ぎ」の80%を超過。5月12日の直近ボトムから本日高値引けした本日終値までの上げ幅が2万546円18銭に拡大しており、短期的な調整圧力の増大に留意が必要となろう。
 

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