日経平均株価は続落。600円超上昇した後にマイナス圏に沈むなど、かなり値動きが荒くなった。日本株に連動するETF「チャイナAMC野村日経225」に中国の投資家の資金が殺到していることを受けて、運用会社が取引の一時停止を決定したことが、高値圏から崩れたきっかけとなったとの見方があった。
10時30分頃にスタートした中国株の下落を受けて、日経平均、TOPIXは上げ幅を縮小。11時の中国経済指標発表後、上海総合指数、香港ハンセン指数ともに下げ幅を拡大したことから、先物市場では売りが膨らみ、大型株中心に利益確定が強まった。
日本株は今年に入って他市場と比べてもパフォーマンスが良く、目先は振れ幅が大きくなることは許容しないといけない。そもそも、前場で600円超上昇したのは跳ねすぎの感も強かったのだろう。
ただ、下落かつ安値圏で終えたことは印象が悪い。失速はしたけれどもプラスでは終われそうな雰囲気が漂っていたところ、引け間際にまとまった売りが出てきた。
終値(35477円)では5日線(35525円、17日時点)を下回っている。
もう一段下げて5日線を明確に割り込んだ場合には、いったんは下を試しに行くことになると思われる。
それだけに、あす踏みとどまることができるかが非常に重要。弱いようだと金曜19日は利益確定や手じまいの売りが出やすくなる。きょう引け間際に崩れた際にはファーストリテイリングが同様に崩れている。この銘柄のあすの値動きには注意を払っておきたいところ。
あすのスケジュールでは、週間の対外・対内証券売買契約と、11月の機械受注が朝方取引開始前に発表されるほか、午前中に1年物国庫短期証券の入札、20年物国債の入札が行われる予定。午後取引時間中には11月の鉱工業生産確報値が開示される。海外では週間の米新規失業保険申請件数、1月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、12月の米住宅着工件数、12月の米建設許可件数などにマーケットの関心が高い。なお、台湾の半導体受託生産最大手TSMC<TSM>の10~12月期決算も注目される。
■上値・下値テクニカル・ポイント(17日現在)
36890.92 ボリンジャー:+3σ(13週)
36728.87 ボリンジャー:+3σ(25日)
36088.43 ボリンジャー:+3σ(26週)
35715.67 ボリンジャー:+2σ(25日)
35683.58 ボリンジャー:+2σ(13週)
35477.75 ★日経平均株価17日終値
35344.57 6日移動平均線
34965.07 ボリンジャー:+2σ(26週)
34702.46 ボリンジャー:+1σ(25日)
34476.25 ボリンジャー:+1σ(13週)
34466.20 均衡表転換線(日足)
34441.72 新値三本足陰転値
34222.30 均衡表転換線(週足)
34222.30 均衡表基準線(日足)
33841.71 ボリンジャー:+1σ(26週)
33689.26 25日移動平均線
33363.45 均衡表基準線(週足)
33268.91 13週移動平均線
32736.05 均衡表雲上限(日足)
32727.99 75日移動平均線
32718.35 26週移動平均線
32676.06 ボリンジャー:-1σ(25日)
32170.57 均衡表雲下限(日足)
節目の3万6000円台に再浮上した後、ほぼ安値引け。ローソク足は長い上ヒゲを残して陰線を描き、終値は5日移動平均線を下回って売り圧力の強まりを窺わせた。25日線との乖離率は5.31%(昨日6.06%)に低下し、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は116.35%(昨日113.44%)と2日連続で過熱ラインの120%を下回り、スピード調整の進展を窺わせた。
